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再出発日記

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2013年01月23日
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「別冊太陽 古事記」千田稔監修 平凡社
昨年は古事記編纂1300年だった。関連書籍は数多くだされたが、この本がその中で一番素晴らしかったという何かの「賞」を獲った。

私の古代趣味は、あくまで非文献主義である。関心の中心は弥生の終わりから古墳時代の始めまでなので、魏志倭人伝ほか一部以外は第一級文献が存在しないからである。「古事記」は編纂時712年から見ると500年も200年も前の話が書かれている書物である。中国帝国と比べて文字で記録する力の無かった歴代倭国政権が今さら古代の歴史を綴ったからと言って何が信用できるか、というのが私の立場だ。だからと言って「古事記」を無視するという態度は私は取らない。私は学者では無いので、細かな文献批判は出来ないから「いい処取り」をしながら、イマジネーションを膨らましていきたい。

この本には原文と解説、そして豊富な全国各地の写真が載せられている。私は自由に想像の翼を広げるだろう。

この本とは関係ないが、私はある仮説を持っている。最初に出来たオノゴロ島(淡路島)は海をかき混ぜたあと滴り落ちた塩(泥?)で出来上がった。この国の出来上がり方は、私は大陸の人々の目を感じる。朝鮮半島を歩けば直ぐに気がつくが、ほとんどか岩山なのである。中国も似たような所が多い。一方、日本の山はなんてなだらかなんだろう。外国人からみたら、日本の山を泥で出来ていると見ても可笑しくは無い。だとすると、古事記編纂人の主体は、未だ外国の風景の記憶を持っていた渡来人ということになりはしないか。

そして有名なイザナギが黄泉の洞穴(一説では島根県猪目洞窟)に入ったあとに祀られた岩山が三重県熊野市有馬町花窟神社にある。その主体は、高さ45mの巨岩である。写真で見ると、韓国蔚山市ハデの裏山にあった巨岩と
そっくりだ。同じ様な信仰があることの不思議さ。

神武東征の時に「吉備の高島宮に八年坐しき」とあるらしい。その候補地に三つもあることを知った。笠岡市の高島神社。岡山市児島の高島神社。岡山市祇園の吉備高島宮。あまりきちんと読んでいなかったのだが、東征ルートは文献上は辿ることが出来る様である。そもそもどうして東征しようとしたのかが明らかではない。日向から瀬戸内を東に向かう海上行の記事が稀薄である。ニニギノミコトの天孫降臨の話(日向三代)と、大和の伝承が孤立していたのを結びつけたという説に一票を入れたい。その仲立ちをしたのが吉備なのだとしたら、吉備の役割りが俄然と大きくなるだろう。

古事記も最終段階に入ると、かなり歴史的な伝承が多くなる。ついつい歴史的な解釈をしがちなのだが、ぐっと抑えて後々の愉しみとすることにしよう。
2013年1月9日読了





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最終更新日  2013年01月23日 23時10分57秒
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