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2013年10月15日
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「野生馬の谷 エイラ地上の旅人」(上)ジーン・アウル 佐々田雅子訳 集英社

エイラシリーズを借りた。前回の「大地の子 エイラ」とは訳者も出版社も違う本だが、物語は前回の続きになっている。実は「大地の子」シリーズはまだ続いているらしいのだが、途中で終わっているらしいし、子供読者を意識して性的場面は省略されているらしいので、こちらを読むことにしたのである。違和感はあまりなかった。

今回はエイラが14-16歳ぐらいの話だろうか。ケープベア(洞穴熊)の一族から追放されたエイラは自分と同じクロマニヨン人を求めてヨーロッパ黒海の北方を旅する。孤独に苛まれたエイラは野生馬の谷で、仔馬のウィニーと共に暮らし始める。ふた春目には仔ライオンのベビーも仲間に加わる。それと並行してヨーロッパ中部からジョンダラーとソノーランの兄弟がまだ見ぬ大海を目指してドナウ川沿いに旅をしていた。




エイラは賢く逞しいので、1人で生き抜く知恵を持っていた。谷までのエイラの旅を巻末の地図で目測すると約800キロぐらいだろうか。たとえ半年かがりとは言え、ものすごい距離だ。そしてジョンダラーはおそらくその三倍以上の距離を旅して、やがてエイラに出会う運命らしい。

ジョンダラーたちの登場によって、クロマニヨン人の意識と生活が一挙に目の前に見えて来た。彼らには彼らなりの信仰があり、一つの部族は土偶信仰を持ち、一つの部族は鳥の信仰を持っていた。どちらも女神信仰が基礎になっているのが面白い。

一つビックリしたのは、シャムドイ族が筏やくり抜きの舟だけではなく、準構造船と言ってもいいモノを作っていたということである。ホントか?ホントに三万五千年前の技術なのか?日本ではやっと古墳時代に普及した技術なのに!しかし、作者のリサーチ力は定評がある。エイラの薬草や食物の知識、動物解体技術、その他も根拠のある技術である。ホントだと思わざるをえない。

こういう描写にまたもや私はドキドキする。しかも、クロマニヨン人はネアンデルタール人よりも男女平等なのである。それは言葉によってコミニュケーションをとる種族の特性なのかもしれない。しかも、部族通しはそもそも絶対数が少ないので、出逢ったら対立はしない。それよりも技術の交流と「男女」の交流に全力を尽くすのだ。これを何万年もやって来た人間がたった数万年の間に戦争を始めたからといって、止める事が出来ないはずはない、と私は思うのである。

さて、これから下巻を読もう!
2013年9月11日読了





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最終更新日  2013年10月15日 13時45分52秒
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