滅多に書かないのですが、つらつらと愚痴のようなモノを書きます。
気が重い。秘密保護法案が今国会で成立しそうだからである。今、一ヶ月前と比べるとはるかに世論は高まっている。NHKを除くマスメディアも比較的頑張っている。けれども、昨日のデモに参加した90数歳の老活動家のMLのこのような投稿を読むとあと一ヶ月盛り上りが遅かった気もする。
[no_more_war:30049] 御堂筋デモに参加して
強行採決された「特定秘密保護法案」が参議院へ回された日から私は、九州の鄙びた温泉で湯治の日々を過ごし30日に帰って来たばかりですが、その間気掛かりだったのはやはりその後の流れでした。安倍政権の暴走に怒った人々が一斉に立ち上がり、各地でけが人が出るほどの騒ぎになっているのでは、と密かに願っていたので
す。しかしこれは老人の果敢ない期待に過ぎませんでした。
若い人々はこの悪法の怖さに気が付かないのか、それとも日本人はいつから臆病になったのか?これだけの国難に臨んでも具体的な行動に出ようとしない、“安保闘争
も遠くなりにけり”の感しきりです。さして役にも立ちません「枯れ木も山の賑わい」と、私は昨日の御堂筋デモに参加致しました。中の島の公会堂を出発した“この
法案は嫌いや“の大行進は銀杏並木の御堂筋を約3キロ難波まで、約2300人が参加したと新聞は報じていますが、私は途中の本町まで、その感想は以下の通りです。
先ず気が付いたのは、昨年参加した関電前での原発再稼働反対デモとの違いです。
広汎な市民が自主的、自発的に集まって怒り、それぞれが勝手に声を挙げたのと違って今回は、共産党を軸とした護憲派9団体の主催だそうで、そのためか多様多彩なアピールが少なく単調でした。整然とリーダーの呼び掛けに呼応し、万事お行儀が良過ぎるのです。はじめ並行していた街宣車とのトラブルも無く、どうも私の好みではありませんでした。
またこの大行進の目的は戦争反対、憲法護持、集団的自衛権行使反対など多目的のデモであったらしく、秘密法案廃棄は急遽追加されたもののようで、それが為にテーマが分裂してしまったことが迫力を欠いた大きな原因でしよう。この日はあくまでも「特定秘密保護法案」の廃棄を求める一本槍でやるべきだったと、私は思います。
その日オフイス街はお休みで沿道の反応は殆どなく数少ない通行人も無関心、手を振る人や励ます人も見当たらず、あれでは参加者の自己満足だけの行進で、とても石破幹事長が心配するほどのデモではありませんでした。私は思うのですが、選挙の時にはあれほど声をからして走り回った議員先生が、この大事な時にどうして街頭へ出て市民に詳しく説明し、必死で支持を訴えないのか、市民ともども廃案までの連帯を叫ばないのか。
老人のよたよた歩きが目に触れたのか、私は或る新聞の記者に捕まって取材されたのですが、これらの思いがどのように報じられるのか。しかしこのような有様では、政府の思惑通り今週中には押し切られる事でしょう。朝日新聞のアンケートに依れば賛成25%、反対50%。衆議院での強行採決を可とする者24%、問題だとする者61%。今国会での成立を望む者14%、継続審議を望む者51%、廃案を望む者22%。と、この圧倒的な民意も踏み潰されてしまうのでしょう。
主権在民の民主国家において、この法案が国民の選んだ議員の手によってろくろく審議も尽くされないままに可決成立する皮肉。そのうちじわじわと悪法の効き目が表れてから、国民は初めて失ったものの大きさに気が付くことでしょう。次々と裁判沙汰になるのでしょうが、法整備の遅れから司法での混乱は必至です。その時日本の司法は鼎のの軽重を問われることになります。相変わらず行政府の召使であるのかどうか?我が国の先々は多難です。
と同時に、このように窮屈な日本にしたのはいったい誰の責任か、またこの権力に手を貸したのは誰であったのか? 幸い今であれば特定秘密ではなく歴史からその名を消すわけにはゆきません。国民から知る権利を奪った方々は先々厳しく弾劾されることでしょう。それにしてもこのような事が云えるのも今のうち、私のような不逞の輩は一番先に逮捕されるでしょう。
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もちろん、この活動家の参加したデモは波状的な東京の活動の一部でしかない。しかし、圧倒的な多数議員を持つ自民党の決意(驕り)を止めるのはむつかしい気がする。
今さらマスメディアの劣化や罪悪について「絶叫」しても虚しくなるだけだけど、やはり小さく呟きたい。今回秘密保護法をめぐるNHKの役割は大きい。犯罪的です。昨晩も石破の「デモはテロ」発言をあたかも撤回したかのような報道、国会答弁も「言論の自由は保証する」という答弁しか報道しなかった。国会論議を通じて、そのどちらも対象になりうることを報道しなかった。そのことは、きちんと覚えておきたい。
報道ではほとんど出てこないけれども、今国会論議で、対象者はブロガーなどのインターネット使用者も含まれることが明らかになった。
◆ブロガー処罰 政府否定せず
2013.11.15 しんぶん赤旗(※書き起こし)
ブログ(簡易ホームページ)で時事評論などをする人(ブロガー)が「秘密保護法案」の対象となり処罰される可能性について、内閣官房の鈴木良之審議官は14日の衆院国家安全保障特別委員会で「個別具体的な状況での判断が必要で一義的に答えることは困難だ」と述べ、否定しませんでした。公明・国重徹氏への答弁。
鈴木審議官は「ブログが不特定多数の人が閲覧でき、客観的事実を事実として知らせることを内容とし、ブログに(記事を)掲載している者が継続的に行ってるような場合には、(秘密保護法案の)『出版又は報道の業務に従事する者』に該当する場合がある」と述べました。
行政機関が特定のブロガーを「出版又は報道の業務に従事する者」に該当しないと判断とした場合、処罰対象となることが明らかになりました。
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法案が成立しても、すぐに発動することはないだろう。しかし、「調査」は直ぐに始まる。或いは始まっているという空気が流れる。「これ以上書くと、憚りがあるので止めます」という言葉が、ブロガーの間で流行るだろう。その「空気」が1番怖い。インターネット選挙が始まって、やっとマスメディアに影響されないもう一つの世論が作れる可能性が出来始めた矢先なのである。
このようにつらつら書いて来たら、少し気が晴れて来ました。なんか鬱々とした気持ちは何処かに吐き出さないといけないのですね!
秘密保護法が成立すると、この前平和大会パンフで書いたように、次に自民党が成立を目指すのは、「国家安全保障基本法」です。
内容は秘密保護法以上にとんでもないモノです。
第10条を見ると、アメリカなどが「○○から攻撃を受けた。支援してくれ」と日本に「要請」してくれば、それだけで集団的自衛権を行使し、アメリカの戦争に参戦出来るようになります。
また「国際連合憲章上定められた安全保障等への参加」(11条)の名で、多国籍軍の活動などにも参加出来る様にしています。
くわえて、3条を見ると、地方自治体に国の戦争政策への協力をも義務づけています。
第4条では、「国民の責務」も定めています。
まさに平成版の国家総動員法なのです。
これを阻止する運動がもう、いますぐから始まります。
これを阻止したら、(根拠はないですが)秘密保護法の発動もずっと塩漬けにできるかもしれない。
安倍政権は確かに選挙で選ばれた。しかし、こんな法律を出すことは、彼らは一生懸命隠した上で選ばれたのである。そこが、彼らの「致命的な」弱点である。
よし、頑張ろう!