6857194 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

再出発日記

再出発日記

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

フリーページ

カテゴリ

お気に入りブログ

発注した後で チル… New! ポンボさん

徘徊日記 2024年4月… New! シマクマ君さん

源氏物語の紫式部日… New! Photo USMさん

『「難治の国」ある… New! Mドングリさん

昔語り:船場の末裔 New! 天地 はるなさん

カレンダー

2014年09月17日
XML
テーマ:本日の1冊(3685)
久しぶりに読書ノートより。夏はあまり本が読めなかった。これから読むぞ。


「お文の影」宮部みゆき 角川文庫
作者お得意の江戸の怪談話の短編集。2011年2月に「ばんば憑き」として出版された本書が珍しく3年半もかかってやっと出たと思ったら、何故か他の短編の題名を本の表題に代えて出された。

何処か物哀しく、何処か情深い。私は前回や今回の表題作よりも、次の二作がお気に入り。

「博打眼」
上手い、と思うのは博打眼の作り方。「それ」が必要になった土地の悲しい話も、「それ」を作る主体の人間の話も、遠く江戸の人間には失われている。その「悪意」はどうであれ、広がらないための人間の知恵と「狛犬」という神様の領域の知恵の共同作業で、身にかかる粉だけは振り払ったという話。宮部みゆきは、その元凶の元凶を求め、構造的に「変革」しようという意図は、これからも起きないと思う。身の丈に合った話しか作らない。だから、リアリティがある。

登土岐という土地の名前は宮部みゆきの創作かもしれないが、登土岐語は、おそらく何処かの東北の訛りをそのまま使っているのだろう。まだ読んでいないが、「荒神」に繋がる一作なのかもしれない。

「野槌の墓」
20匹ぐらいの物の怪が出て、百鬼夜行とは言えないまでも、かなり楽しい一作。柳井源五郎右衛門さんのキャラが立っている。また登場して欲しい。

「お文の影」には「ぼんくら」シリーズの、「ばんば憑き」には「三島屋」シリーズのサブキャラが登場している。マア楽しいオマケではある。
2014年9月1日読了





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2014年09月17日 12時15分47秒
コメント(2) | コメントを書く
[読書フィクション(12~)] カテゴリの最新記事


キーワードサーチ

▼キーワード検索

コメント新着

永田誠@ Re:アーカイブス加藤周一の映像 1(02/13) いまはデイリーモーションに移りました。 …
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
韓国好き@ Re:幽霊が見えたら教えてください 韓旅9-2 ソウル(11/14) 死体置き場にライトを当てたら声が聞こえ…
生まれる前@ Re:バージンブルース(11/04) いい風景です。 万引きで逃げ回るなんて…
aki@ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) 日本有事と急がれる改憲、大変恐縮とは存…
北村隆志@ Re:書評 加藤周一の「雑種文化」(01/18) 初めまして。加藤周一HPのリンクからお邪…
ななし@ Re:「消されたマンガ」表現の自由とは(04/30) 2012年に発表された『未病』は?
ポンボ@ Re:書評「図書館の魔女(4)」(02/26) お元気ですか? 心配致しております。 お…
むちゃばあ@ Re:そのとき 小森香子詩選集(08/11) はじめまして むちゃばあと申します 昨日…
KUMA0504@ Re[1]:書評「どっちがどっち まぎらわしい生きものたち」(02/26) はんらさんへ 今気がつきました。ごめんな…

バックナンバー

・2024年04月
・2024年03月
・2024年02月
・2024年01月
・2023年12月
・2023年11月
・2023年10月
・2023年09月

© Rakuten Group, Inc.