|
テーマ:本日の1冊(3684)
カテゴリ:読書フィクション(12~)
「PK」伊坂幸太郎 講談社文庫 長くなる旅にはだいたい2冊以上の文庫本を持って往く。一昨年時間があるから読めるだろうと思い、孫文評論集などという読みこなすのに時間がかかる本を持っていったら、見事に1ページも開かないで旅が終わったことがあったので、今回は軽めの本をリュックサックに入れることにした。 と、思っていたのだ。ところが、あとで知ったのだが、この本は伊坂には珍しく「群像」という文芸書と「NOVA5」というSF専門誌に寄稿した短編がベースなのである。伊坂にしてはかなり重めの作品だったのである。 私は旅の間に最初の短編「PK」しか読めなかった。それ程に読み応えのある短編だった。しかも読み終えたのは、旅の終わりの飛行機の上である。そこで、私はキンキンと鳴る耳から一生懸命空気を抜いて減圧しながら、この旅で幾つもあった選択の機会に試されていたはずの「私の勇気」のことを考えていたのである。 いい小説に出会った。私は満足した。 と、思っていたのだ。ところが、「超人」という次の短編を読んで、私の感じた「感想」が覆され混乱した想いを抱くようになる。マア最後の最後で、何となく救われたりはするのだが。 むつかしい小説に出会った。「PK」と重なりながら、少しづつずれている世界が「超人」の世界である。これはパラレルワールドかな、と思っていた。 と、思っていたら、何ということか、次の「密使」は、まさにそのパラレルワールドを説明しながらも、パラレルワールドにならないようにしようという青木豊さんという計測技師長が登場する。 私はかなり混乱したのだが、世の中にはかなり頭の良い人がいて、巻末の解説で一応の説明をつけていってくれている。 と、思っていた。ところが‥‥。 2015年1月7日読了 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2015年01月11日 13時18分08秒
コメント(0) | コメントを書く
[読書フィクション(12~)] カテゴリの最新記事
|
|