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再出発日記

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2017年01月07日
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カテゴリ:台湾2015

国立台湾歴史博物館をじっくり見た後、タクシーで「飛虎将軍廳」に向かった。200元で済んだのはラッキーだった。


webの情報によると、縁起は以下の通り。
第2次世界大戦中の1944年、海軍航空隊の杉浦茂峰少尉(当時は兵曹長)は、台湾南部が空襲を受けたため零戦に乗り出撃。米軍機との交戦の末撃墜されるも、必死に操縦かんを握り締め、人家の密集する集落を避けて畑や養殖池のある場所へ墜落したとされる。幸い地元住民への被害はなかったが、落下傘での脱出を試みた杉浦少尉は、その後死亡が確認された。


それならば村の恩人ということで、祀ったというのが、日本の文献やネットで広く書かれていることである。しかし、今日、地元の管理者発行のパンフを見ると少しニュアンスが違っていた(日台両方の説明書になっているので、よくわかる)。以下の通り。

終戦後何年かたち、部落の人が白い帽子をかぶり、白い服を着た人物が常に養殖池付近を徘徊するのを目撃した。最初は闇夜に紛れ、魚を盗みにきたと思い、追いかけてゆくが姿を消し、これは尋常じゃないと気がついた。その後この怪奇現象を見た者が増え、ある者は夢に出てきたと語るし、このような話がいたるところで起こり、人々は恐怖に慄いた。海尾朝皇宮の神「保生大帝」にお尋ねしたら、戦時中の戦死者の亡霊だということであった。その後、部落の人たちは、この亡霊は戦時中部落を戦火から救うために、自分の命を犠牲にした飛行士ではないかと判断し、部落の恩人に感謝の念を捧げる方式を討論し、台湾人が謝恩の最高な表現で、つまり祠を立て、永久に海軍航空隊杉浦成峰少尉の恩を顕彰することに決定した。1971年に祠が建てられた。その後もお参りする人が後を立たず、1993年に今の立派なお堂に建て替えられた。


これが主な縁起である。つまり、最初のきっかけは「恐怖」だったのである。それ以降信仰を集め、杉浦さんの神の格が上がったようだ。媽祖信仰も要は同じ過程で、普通の女性が台湾を代表する神格になったのではないか。つまり、普通の人間が神様になるのは、台湾ではよくあることなのだ。


しかし、日本の軍人を憎む心が、村人の中に多く存在していたならば、このような現象は起こりえなかったということは言えるだろう。


新しく立て直した町廟は、四坪から五十坪に拡大し、朱色の屋根瓦、柱や壁は大理石、床もイタリア産の大理石。全て信者の奉献で担ったらしい。柱には詩が刻まれ、その中には「正義」「護国」「英雄」「忠義」「大義」らの言葉が入り、それは飛虎将軍に捧げられている。廟守は朝夕二回、煙草を三本点火して神像に捧げ、朝は「君が代」午後は「海ゆかば」を流す。それを毎日行っている。頭がさがる。お寺の僧侶ではないのである。ボランティアなのだ。


しかも年四回、記念行事をするらしい。生誕記念日、五営慰労日(賞兵の日)、お盆、五営慰労日(賞兵の日)なのだそうだ。


なんと日本語で、安慶国小学校の鄭紀明先生作のマンガまで置いてあった。地元小学校で地域教育をした成果らしい。「祠を建ててお祀りをしようか」「いいね」「賛成」「村は安泰」「畜産も順調」「多くの民が参拝」というように教育しているらしい。民間信仰が生活に根付いているのがよくわかる。


この将軍のためだけに、なんと二冊の本を上梓するのが被虐史観アレルギーの一定層の人たちである。おそらく中身はスカスカだろう。





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最終更新日  2017年01月07日 12時01分30秒
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