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カテゴリ:読書(ノンフィクション12~)
「街場の読書論」内田樹 潮新書 初めて内田樹を読んだ。なるほど、一部では評判のリベラルな哲学者の言っていることは、例えばこんなことなのだと独りごちた。 この本の多くはブログから採っているという。本を読み、友と語らい、大学で講義を持ち、本を書き、毎日のようにブログを書き、その文章も編集部が編集してくれて本になる。何十冊という本を出しているのも宜なるかなと思う。そして活計(たつき)を得ている。若干共感できるところがある。私も毎日のようにもう13年もブログに文章を書いていて、まとめればおそらく10冊以上は本が出来上がるだろうから。もちろん、質は棚上げして、であるし、だからと言って活計を得ていない私を不満とは思わない。そうではなくて、内田樹の思想には共鳴する所も反発する所もあるが、総じて好感を持った、ということである。 最もなるほど、と思ったのは「非実在有害図書」論(426p)。青少年健全育成条例における「有害図書」の正体についての考察である。その論理は省くが、多くの自治体がこの「当たり前の論理」を無視して暴走しているし、内容は変わるが、政府も、いろんな法案に対する「当たり前の論理」による批判を無視しているのだな、と感想を持つ。 批判すべき所もあるが、5000字以上必要だというので省く。そもそもそんな力入れて書いても仕方ない。 「書物が商品として市場で売り買いされるようになったのは、せいぜいこの200年のことである。書物の歴史はそれよりはるかに長い」(476p)というのは、次になるほど、と思った。私が何故自分宛でもなく、広く大衆に向かってでも無く、ブログを書いているなか?分かった気がした。 2018年9月読了 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年09月26日 07時20分49秒
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