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2021年09月08日
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「もだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵」著者:椎名 誠 本の雑誌社

よく考えたら、初めての椎名誠だった。
なぜ、紐解いたかというと、昔の雑誌を俎上に上げているという噂を聞いたから。「本の雑誌社」2冊目の単行本(1981発行)らしく、もはやこの文章群自体が考古学遺物扱いの貴重な「時代の証言」なのではないか?と当たりをつけたからである。

読んでみると一部予想は当たり、一部当たらなかった。当たらなかったのは、表題作の小説(本を読んでいないと、禁断症状が出てしまうほどの活字中毒である本の雑誌発行人、めぐろ・こおじを罠にはめて、味噌蔵に閉じ込めてしまう話)である。発行当時はかなり話題になり、お陰で売れたらしいが、素人の書き殴りにすぎない。椎名誠初めての小説だったらしいので、宜(むべ)なるかなとは思う。

そのあとは、当時(読まれない)全集を訪問販売で売っていた「ほるぷ出版」を罵倒する文章(1979)や「サンリオ出版「恐怖の報酬」のウンコ的本づくりに文句をつける!」(1978)など、いかにも考古学遺物らしい文章が続く。今書いたら即炎上モノの文章が多い。因みに、今さっき「ほるぷ出版」は倒産したのだろうかと思ってWikipediaで調べたら、まぁここでは言い表せない複雑な40年を経ていた。ある意味日本の出版史を体現するかのような展開だった(^^;)。

また、婦人雑誌も俎上に上げる。ある本屋を覗くと、その四雑誌はみーんな赤色の表紙に金ピカ文字がついていたそう。当時の代表的な女優が勢揃いしている。「主婦の友」(松坂慶子)「婦人倶楽部」(十朱幸代)「婦人生活」(栗原小巻)「主婦と生活」(吉永小百合)‥‥いずれも1979年1月号で、すべて家計簿など七大付録が恐ろしいほど似通っているという。現代日本民俗史に堂々と記録しておくべき文章だと思う。

まだ生き残っている雑誌や、名前すら何十年間も思い出さなかった雑誌が、数十冊阻止にあげられていた。とても面白かった。





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最終更新日  2021年09月08日 18時14分59秒
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