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カテゴリ:映画 アメリカの監督
アダム・リフキン「ラスト・ムービースター 」
その頃、彼は、全裸の写真とかで物議を醸していて、ちょっとイカレタ、俳優でしたが、ぼくは「ロンゲストヤード」にイカレて、名前を覚えたのでした。 そのレイノルズが、昨年(2018年)、亡くなってしまっていたことには気づいていませんでした。今、評判の「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」にもキャスティングされていたらしいのですが、撮影に入る前に亡くなったそうです。というわけで、この作品「ラスト・ムービースター」が、イカレタ俳優バート・レイノルズのラスト・ムービーになってしまったらしいのです。 老衰の飼い犬の安楽死に立ち会う老人。何だか、侘しげで、投げやり感もただよう「老い」の生活。往年のセックスシンボルも、いよいよ年貢の納め時かと思わせるシーンですが、その、「元」映画スターの老人ヴィック・エドワーズ(バート・レイノルズ)のもとに届いた、怪しげな映画祭への招待状が事態を一変させてしまうのでした。やっぱりネーと、納得の、いかにもB級の匂いむんむんの痛快が始まりました。 イカレタ映画狂いの若者たちに ビンボーくせー!とばかりに真っ向勝負。愛犬の心臓病の薬を間違って飲んで気力充実。夜の街の女の子を見かけるとバイアグラをさがして、アタフタ。とどのつまりは、認知症ですべてを忘れてしまっている昔の恋人と見事にランデヴー。イカレタ男、バート・レイノルズ君、健在! 彼をエスコートする、これまたイカレタ、イラストレイター、アリエル・ウィンター演ずる「リル」もサイコー! 正直、「運び屋」のイースト・ウッドも、「さらば愛しきアウトロ―」のレッドホ-ドも真っ青!といっていい出来栄えです。 「年取ってまで、いつまでも、気取ってるんじゃねーよ!シャラクセー!」 なんだか、そんなふうに、堂々と啖呵を切って、御両人の向こうを張ってる「老い」っぷり。最後は泣かせて、笑わせて、しみじみさせる。みごとなものでした。 「まだ、まだ、これからだよ!」 そういって、映画は終わります。チラシの写真も実に愛嬌があるじゃないですか。 ところが、御当人、暢気なファンが気付いたころには、さっさと、この世をオサラバしているんだから、引きっぷりも見事というべきでしょうね。心から冥福を祈りたい気分になる幕切れでした。 「あの世」でも、きっと、バイアグラ片手に、手あたり次第、「女性」と見れば口説いて回ってるに違いないナイスガイ、「バート・レイノルズ」サヨウナラ! 監督 アダム・リフキンAdam Rifkin 製作 ニール・マント ゴードン・ホワイトナー アダム・リフキン ブライアン・キャバレロ 製作総指揮 ブレット・トマソン エリク・クリッツァー 脚本 アダム・リフキン 撮影 スコット・ウィニグ 美術 ブレット・A・スノッドグラス 編集 ダン・フレッシャー 音楽 オースティン・ウィントリー キャスト バート・レイノルズBurt Reynolds(ヴィック・エドワーズ) どうして、この映画は、あんまり注目されてないんだろう。派手なところではやってないようだけれど、かなり、ハイレベルだと思うんですがね。ぼくは、絶賛なんですが。 追記2020・02・17 「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド」も観ました。モチロン、レイノルズ君は出ていませんが、誰の役だったんだろうって、ふと思いました。感想はクリックしてみてくださいね。 ボタン押してね! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.09.05 08:55:55
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