|
カテゴリ:映画「パルシネマ」でお昼寝
今敏「東京ゴッドファザーズ」パルシネマ 元町映画館のクリスマス企画「スモーク」の感動の勢いで、パルシネマのクリスマス企画「東京ゴッドファザーズ」を頑張って朝パルで見ました。今敏という、ボクは知りませんでしたが、2010年に、若くして他界されたマンガ家のアニメーション作品です。
予告編で絵柄と音楽に惹かれてやって来ました。映画は教会で合唱されている「きよしこの夜」で始まりました。 博打で身を持ち崩して家を捨てた中年の男ギンちゃんとゲイ・バーで唄っていたゲイのオバーちゃんであるハナちゃん、かわいがっていたネコを捨てられて、逆上し父親を刺して家出した、多分、高校生くらいの少女ミユキちゃんの三人の「ホームレス・野宿者」が、クリスマスの夜に赤ん坊を拾って「親探し」のドタバタの中で、三人の「家を捨てた」来歴が語られていくお話でした。 生田武志の「野宿者襲撃論」(人文書院)が出たのが2005年ですが、2000年くらいの東京に「ホームレス・野宿者」を対置させたセンスが俊逸でした。 大掃除と称して彼らを襲う若者も登場して時代に対する鋭さも感じましたが、三人それぞれを、「家」や「家族」を捨てたことに対する罪の意識の中に生きさせているニュアンスには、まあ、それが常識的なのだと思いますが、少し首をかしげました。 で、この映画の面白さは、絵柄と音楽でした。 絵柄は、アップで描かれる小汚い人物たちと、遠景に美しい背景としてある東京という組み合わせの見事さですね。 音楽は「きよしこの夜」に始まって、ハナちゃんの「ロクデナシ」(越路吹雪ね)の絶唱、それから、何といっても、鈴木慶一とムーンライダーズの「歓びの歌」(ベートヴェンの第9ね)は歌詞も歌も絶品でした。 学校で習う出だしはこんな感じでしたね。 晴れたる青空 ただよう雲よ 学校ヨイ子だったボクは今でも歌えますが、映画の歌はこうでした(笑)。 鞭で打たれるのは もう いやだよ ね、とりあえず一番から覚えようと思っています。徘徊のテーマソングですね。まあ、ボクには家も家族もいますけど。 しかし、まあ、納得のクリスマス企画でしたね。パルシネマに拍手!でした。 監督・原作 今敏 脚本 信本敬子 今敏 演出 古屋勝悟 作画監督 小西賢一 安藤雅司 井上俊之 美術監督 池信孝 撮影監督 須貝克俊 編集 瀬山武司 音楽 鈴木慶一 井上俊之 アニメーション制作 マッドハウス キャスト(声) 江守徹 梅垣義明 岡本綾 2003年・92分・日本 2023・12・28・no161・パルシネマno79 ! お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.12.29 09:32:48
コメント(0) | コメントを書く
[映画「パルシネマ」でお昼寝] カテゴリの最新記事
|