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カテゴリ:洋画(11~)
もっと荒唐無稽なスパイモノかと思いきや、ファンタジー性(?)は確保しつつも、わりと本格的なCIA映画だった。本格スパイ小説ファンの嗜好と思考をくすぐる仕掛けが随所にあって楽しかった。しかも、ハリウッドらしく、本格的な役者が楽しくアクションをやってくれて、画面の上では一応アメリカ全土を縦横に動き回るロケをしてくれているので目も楽しませてくれる。
監督 ロベルト・シュヴェンケ 出演 ブルース・ウィリス (Frank Moses) モーガン・フリーマン (Joe Matheson) ジョン・マルコヴィッチ (Marvin Boggs) ヘレン・ミレン (Victoria) カール・アーバン (William Cooper) 冒頭の仕掛けで感心したのは、7時きっかりに目覚まし音なしで起きる生活をしているモーゼス(B.ウィルス)が、その夜急に3時過ぎに起きるという描写である。たぶん、なにかのセンサーに引っかかって身体が目覚めるように訓練されていたのだと思う。引退したとはいえ、これぞ、元プロの生活だろう。 元MI6のヴィクトリア(ヘレン・ミレン)と旧ソビエト諜報員のイヴァン(ブライアン・コックス)の関係も、案外リアルだ。彼女の話では「イギリスとアメリカのスパイ同士の恋だったけど、ある日、試されて彼の胸に三発撃った」とだけ知らされていた。それがあとでその彼がイヴァンだったと知る。ということは、彼は二重スパイだったということ?彼は彼女が撃ち殺したのではないのか?この話だけで一冊本ができそうだが、そういう話がさらりとされるわけである。 リタイア組だけど、マダマダ現役には引けをとらないどころか、現役以上の働きをする、というのがなかなか現代とマッチしていて、よろしい。若者代表CIA調査官役のカール・アーバンもいい味を出していたし、モーゼズにだんだん惹かれていくサラ役のメアリー=ルイーズ・パーカーも、最初はオバサンかと思ったけど、途中からどんどん魅力的になっていった。なんと、93歳のアーネスト・ボーグナインがちょい役で出ている。見事な存在感だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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