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2012年05月14日
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カテゴリ:社会時評
今日は、1839年5月14日。蛮社の獄。渡辺崋山や高野長英らが逮捕された日らしい。そして、1878年同日、大久保利通が暗殺された。其の間、たった39年。日本はこの間に目覚め、大転回した。それに比べ、今の日本は…。

『蛮社の獄』より一年前、高野長英は『夢物語』を著わしている。『夢物語』は、日本漂流民を乗せて渡来したアメリカ船モリソン号をめぐる幕府の対外政策を批判した長英の著作である。

長英は、イギリスの国力について具体的なデータをあげて説明し、同国の勢力が日本近海の島々におよんでいる事実をあきらかにする。そして、モリソン号が漂流民の送還を口実に人道の名をかかげて渡来した場合、これに打払いをもってのぞんだら、イギリスは日本を「不仁の国」とみなすであろう、と打払いに反対し、モリソン号の入港を認め、漂流民をうけとった上で、交易の要求は拒絶すべきであると主張する。

中味を見ると、とこから仕入れたのか、というぐらい詳しく世界情勢を語っている。その四年後のアヘン戦争の結果もほとんど予想しているといっていい。長英や崋山の書いた本は密かに書かれたものではあるが、その内容は直接、あるいは口伝えに当時の知識人の間に広まっていった。

1854年黒船来航。そのときには既に『日本をアヘン戦争の二の舞にさせてはならない」というのは、知識人の間では一種の『テーゼ』になっていた。外交をどうするか。この腐りきった内政をどうするか。その二つの課題の間で、わずか10数年の間に『攘夷』『開国』『尊王』『佐幕』『公武合体』『薩長同盟』『大政奉還』『王政復古』『版籍奉還』ほとんど綱渡りのように、二転三転しながら、しかし「内戦だけは避ける」それだけを何とか実現しながら『上からの革命』を果たして行った。勉強不足でその詳しい紹介や評価はできないが、この中心人物たちで財産家と言っていいのは徳川慶喜並びに水戸、高知、薩摩、長州、越前たちの諸大名ぐらいなものであり、その彼らが自らの利益を守るためにみっともない行動をしたようにはとても思えない。純粋に日本のためを思って動いていたわけではないだろうが、しかし大事なところでは私心を捨てていたと思う。

幕末が蛮社の獄より始まり、西南戦争を経て大久保利通のテロで終わったと考えるならばその間、たったの39年。

翻って、今よりも39年前は1973年である。ついこの間だ。

手元に年表がないのでいい加減なことを書くけど、一年前には浅間山荘事件があり、新左翼の運動は怖いものだという空気が急速に広がっていった。学生の白け世代が生まれるのがこのころである。一方70年代に革新自治体が次々に生まれていたが、それが革新勢力の最後のあだ花になった。反共宣伝が功を奏し、国労、自治労、そして総評が次々と分裂か解体させられ、革新自治体は次々と敗北、80年代バブルが始まり、ベルリンの壁崩壊、場フルがはじけるが、内政の腐敗いよいよきわまり、外交はいよいよ対米従属を強め、何も出来ないままに21世紀を迎え、今に至る。

為政者はいうなれば財界とアメリカの言うなりである。明治維新用語で言えば商人と米英仏の言いなりになっている。為政者たちは私心だらけのように思える。この39年間、「御一新」の起きる気配さえ見ることが出来ない。
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最終更新日  2012年05月15日 00時38分55秒
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