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カテゴリ:読書フィクション(12~)
「マスカレード・ホテル」東野圭吾 集英社文庫 「お客様は神様ばかりではありません。悪魔も混じっています。それを見極めるのも、私たちの仕事なんです」そう言って、彼女は口元を緩めた。(51p) こういう視点が、このシリーズの全てなのかもしれない。私も、まさかスキッパー(無銭宿泊者)を、ホテル跨いでブラックリスト化しているとは知らなかった。もちろん、名前は次々と変えて行くだろうが、それでもキチンと目を付けることの出来る推理力が必要なのである。もちろん、ホテル特有のサービスは落とさずに、である。 帯には「映画化決定」とある。山岸尚美役に長澤まさみは、アラサー女優の代表格だからうなづけるとしても、刑事の新田に棒読み男優を持ってくるのは、勘弁して欲しい。ま、決定したことだから今更言っても仕方ないのではあるが。映画化に当たっては、犯人云々よりも、ホテルの知られざる「裏側」という処に、焦点が行くのだろうな。 あまりにもスラスラ読めるので、シリーズ化されるとついつい読んでしまいそうになるけど、例えば「偽名を使うこと自体は罪とは言えないからな」(154p)と、現職刑事が言うのはどうかと思う。あれって、軽犯罪法違反だったのではないかしら。その他いろいろ設定が甘いじゃないかと云うのもあって、時間潰し用の候補作にあげて置く。 2017年11月読了
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