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テーマ:映画館で観た映画(8515)
カテゴリ:洋画(12~)
最後の三作品、それぞれ力作で退屈はしなかったけど、突っ込み所もありました。 つくづく、木村拓哉の新田刑事には、刑事仮面を被った映画という舞台の男優としか見えなかった。 それと、最も重要なのは、原作の中の重要なテーマがすっぽりと抜け落ちていること。刑事は人を疑うのが仕事。ホテルマンは、仮面を被っていることを承知で、人を信じてサービスをするのが仕事だと、映画は主張するが、原作はそうではない。 フロントの仕事の重要なことは、「お客様は神様ばかりではありません。悪魔も混じっています。それを見極めるのも、私たちの仕事なんです」(文庫本51p)と原作では言わせている。なのに、たくさんのエピソードの中から、 宿泊逃げのホテルを跨いでのブラックリストの存在があることを明らかにしなかった。あのエピソードがないと、原作の面白さの半分はなくなる。 等々、テンポよく、オールスター形式の映画は楽しかったのだが、結果つまらなかったと言わざるを得ない。 ラスト・シークエンスも100%無駄な5分間だった。 (STORY) 2019年1月21日
展開も、結末も、ラストの「意外な真相」も、そんな意外でもない。こういうテーマの映画ならば、結局ああいう展開にならざるを得ない、とは思った。 あとは、若手俳優の演技合戦である。目立つのは、杉咲花と黒島結菜、そして新田真剣佑。杉咲花は、1番丁寧に描かれているし、特異な役だから、演じやすいとしても、まあ流石だと思う。けれども、彼女の主張には、私は納得いかない。黒島結菜は頑張ったと思う。明るい面が多かった彼女が、よくあそこまでダーク面を引き出した。痩せたのは役作りだろうか。だとしたら、凄い。 男の方は、新田真剣佑が図らずも探偵役を演るのであるが、惜しい。何か、全然切羽詰まっているように思えなかった。私は彼が巧妙にお膳立てを作ったのか、とさえ思えた。 この設定には、無理がある。イエスの方舟のような、カリスマ役がいなければ、もともと成功するような企みとは思えない。 STORY 2019年1月31日
母親メアリ・ウルストンクラフトの「女性の権利の擁護」を慕い、父親ウィリアム・ゴドウィン「政治的正義」の自由主義思想を糧に、しかし、父親の保守思想に反対され、シェリーのロマン主義に恋して3人も子供を産み(うち1人は出産後間も無く死亡)、放蕩家のバイロンのスイス別荘で、「吸血鬼」を書いたポリドリと共に数ヶ月を過ごして、フランケンシュタイン」の着想を得る。幾つか、脚色はされているが、当時の前衛的な思想をフランケンシュタインのようにつぎはぎしながら、まるで全く新しい物語を創った、メアリーの才能を、見事に映像化していたと思う。 200年前のイギリスで、奔放な恋愛を唱えていた人たちがいたことも新鮮ならば、メアリーの早熟な才能が開花する過程も、新鮮だった。 エル・ファニングは16歳から18歳を違和感なく演じ、曲者女優のベル・バウリーとの屈折した友情(姉妹愛?)も面白かった。 2019年1月27日 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年02月12日 08時27分07秒
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