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再出発日記

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2009年09月02日
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カテゴリ:社会時評
「ニューヨーク・タイムズ(電子版)に掲載された鳩山論文」というのが話題になっている。その要旨は以下の通り。

一、日本は冷戦後、グローバリゼーションと呼ばれるアメリカ主導の市場原理主義に翻弄(ほんろう)され続け、 資本主義が原理的に追求されていく中で人間は目的ではなく手段におとしめられて、人間の尊厳は失われた。

 一、道義と節度を喪失した金融資本主義、市場原理主義にいかに終止符を打ち国民経済と国民生活を守っていくかが われわれに突き付けられている課題だ。

 一、今回の経済危機は、アメリカ型の自由市場経済が普遍的、理想的な経済秩序を代表しており、 すべての国が経済の伝統と規制をグローバル(むしろアメリカの)スタンダードに合わせて修正すべきだとの考え方によって もたらされた。

 一、グローバル経済は日本の伝統的経済活動を損傷し地域社会を破壊しており、 グローバリズムが進む中で切り捨てられてきた価値に目を向け直すことが政治の責任だ。

 一、もう一つの国家目標は、「東アジア共同体」の創設だ。むろん、日米安保条約は日本外交の礎石であり続ける。 われわれは同時に、アジアに位置する国家として、地域の経済協力と安全保障の枠組みを築き続けなければならない。

 一、金融危機は多くの人々に、アメリカ一国主義の時代の終焉(しゅうえん)を予感させ、ドル基軸通貨体制の永続性への 懸念を抱かせた。私も、イラク戦争の失敗と金融危機で、アメリカ主導のグローバリズムの時代が終わって世界が多極化の 時代へと移りつつあると感じる。

 一、現時点では、支配国家としてアメリカに代わる国も、世界基軸通貨としてのドルに代わる通貨も、一つとしてない。 だが、中国が軍事力を拡大しつつ世界の主導的経済国家の一つになることは明らかだ。

 一、世界の支配国家としての地位を維持しようと戦うアメリカと、これから世界の支配国になろうと狙う中国との間で、 日本はいかにして政治的、経済的独立を維持すべきか。これは日本のみならずアジア中小国の悩みであり、 地域統合促進の主たる要因である


これを鳩山が本気で言っているのだとしたら、以前の記事で「新自由主義を推し進める国会を作ってもいいのですか」と言ったことは訂正してお詫びしなければならない。しかし当の鳩山氏はすぐにいいわけをしている。「「VOICE』という雑誌に載ったものを、その新聞社が一部を、抜粋をして載せたものだ。(略)一部だけとらえられて書かれていると。私自身が書いたものは決してグローバリゼーションの負の部分だけを、申しあげるつもりはなかったと。負もあり、正の部分というものも当然あると。」鳩山氏の評価はまだこれからであり、「お詫び」は保留ということにさせてもらいたい。

けれどもこの論文で言っていることは、基本的にこれまでの自民党とは大きく舵を切った意見であり、大いに歓迎したい。ウソでもいいから、この方向で日本の未来を突き進んで行ってもらいたい。

23日には憲法学者河上氏の言葉「今は選挙で『投票非暴力革命』ができるのだから、「あなたの一票、革命権」というようなスローガンのほうがいい。」というのを紹介した。今回の政権交代を「革命」という気は無いが、場合によっては大きく変わる一歩かもしれないし、間違いなく歴史の教科書に載る出来事ではある。

ところが、8月31日フィナンシャル・タイムズの記事の末尾にこのようなことが載った。

こういう事態になっても尚、自分たちには選択肢が本当にあるのかどうか、有権者は確信できずにいる。世論調査を見ても、個々の日本人に話を聞いてみても、日本の有権者は民主党の政策に心から同調して投票したというよりも、自民党に対して反乱を起こしたのだ。しかしそれでも日本人は、自分たちが本当の意味で主権を行使した、あるいは影響力を発揮したのかどうか、確信できずにいる。その証拠に30日の夜、こんなことがあった。あるイタリアのテレビ・プロデューサーが「民主主義の歴史的勝利をあちこちで祝っている日本人の画像をとってこい」と、カメラマンを外に送り出したのだが、そんな光景はどこにもなかったのだという。「何も録画できなかったんだ」とこのプロデューサーは嘆いていた。

阪神が優勝したり、サッカー日本がワールドカップで一勝したならば、カメラマンは街中でいい映像を撮ることは出来ただろう。しかし、わたしたちも確信する。8月30日の深夜、「長い間の願いだった自民党政権が終わったぞー」と叫びながら町の中で人々がお互い喜び合う光景は「皆無」だっただろうと。その夜、12時を過ぎると日曜の夜なので特に静かに更けていっただろう。喜ぶ姿はあった。それは「選挙事務所」という閉じられた世界の中でえんえん夜通し続いただろう。

これが日本なのだ。

ウソでもいいから、自分たちで歴史の一ページを作らない。
でもこれからだ。
来年の参議院選挙、本当に自民党政治が終わる日は来る。
あるいは、憲法を守り生かすことが決まる日、
自分たちで花火を挙げる日は、まだこれからやってくる。






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最終更新日  2009年09月02日 21時29分41秒
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