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2013年10月17日
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カテゴリ:洋画(12~)
今月の県労会議機関紙連載の映画評はこれです。


「レ・ミゼラブル」

満を持して、昨年の洋画邦画通じてのマイベスト作品を紹介します。ヴィクトル・ユーゴーの原作をミュージカルで蘇らせた「レ・ミゼラブル」です。

フランスの囚人ジャン・バルジャンが辿った数奇な運命を、贖罪、法と情の対立、貧困、革命と弾圧などのテーマに絡ませながら、波乱万丈に描き切った大作です。

実は私はミュージカルが苦手だったんですが、これは素晴らしかったです。反対に、これはミュージカルでないと多分ダメな題材だったのではないかと思うのです。原作はNHK大河ドラマにしないと描けないような長編ですが、歌で歌われると、それがOKになってしまうのです。説明的なセリフも、好都合過ぎる展開も、一曲の中に全てが入っている気になってしまいます。歌は、世界を理論的に説明することは出来ませんが、世界を表現して、心を動かすことは出来るのです。

ジャン・バルジャン(ヒュー・ジャックマン)とジャベール(ラッセル・クロウ)との「情愛を選ぶか、法の厳格さを選ぶか」という対立は流石に見応えがありました。でもなぜか心に残ったのは、薄幸の女性フォンテーヌ(アン・ハサウェイ)の自分の人生を悔い、娘のコゼット(アマンダ・セイフライド)を想う歌。そしてマリウスへの実らない片思いを歌うエポニーヌ(サマンサ・パークス)の独唱でした。本作は従来のアフレコ手法ではなく、現場で生歌を同録する手法がとられました。歌のなんたるか、疎い私でもじんじんと胸に響くのでした。

もともとは舞台ですが、映画ならではの場面も多々ありました。4つぐらいのメロディーラインが交差しながら、それぞれの人物の立場と心情をフラッシュバックで見せた後に、静かにこの作品の主題歌とも言える1832年のパリ蜂起を称える「民衆の歌」が立ち上がるのです。
闘う者の歌が聞こえるか
鼓動があのドラムと響き合えば
新たに熱い命が始まる
明日が来た時・・そうさ明日が
列に入れよ!我らの味方に 
砦の向こうに世界がある

ゾクゾクしました。ラストにもう一度この歌が歌われるのですが、ここまで感情を揺さぶられるとは、想像もしなかった秀逸なエンドシーンでした。(2012年トム・フーパー監督、レンタル可能)





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最終更新日  2013年10月17日 13時51分27秒
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