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2019年07月19日
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カテゴリ:洋画(12~)
今月の「県労会議」という機関紙に投稿した映画評です。

「1987、ある闘いの真実」
今年1月号で光州事件を扱った映画「タクシー運転手」を紹介しました。今回はそれから7年後の1987年ソウル市内が作品の舞台です。全斗煥大統領の独裁は頂点に達していました。あの外国人記者が撮影したと思われる軍隊の市民殺戮映像が、作品の中盤、大学の新入生歓迎企画で流れます。新入生のヨニ(キム・テリ)は普通の若者として登場し「デモなんかしても世界は変わらない」とうそぶきます。それに対してイケメンの大学生(カン・ドンウォン)は「僕も初めは逃げた」「でも(反対運動を止めることは)出来ないんだ。胸が痛くて」と答えるのです。

この若者の名前は、最後まで巧妙に伏せられていました。なぜならば、日本人は先ず知らないけれども、韓国ではかなり有名な人物で、名前がわかればその時点で後半部分のネタバレになるからです。

冒頭では1987年1月に、これも韓国では有名なソウル大学生パク・ジョンチョルが、対共分室刑事(アカ狩を専門にする集団)によって拷問死される事件が起きます。無法に市民が殺され、人権が犯されている。活動家は言います。「我々に残された武器は真実だけです。それが政権を倒すのです」検事(ハ・ジョンウ)、医師、新聞記者、刑務所看守(ユ・ヘジン)、刑事、活動家(ソル・ギョング)、神父へと次々と真実のバトンが手渡されて行きます。決定的な真実が明るみになり、最後にはあの延生大学生が催涙弾に倒れたところで、闘いは大きな転換を迎えるのです。

去年の秋に、私は韓国に行きました。そしてパク・ジョンチョル記念館で当時のままに残された対共分室拷問部屋を見学、あの延生大学生の遺物を展示しているイ・ハニョル記念館に行き、遺された運動靴を確認してきました。その記念館で、繰り返し「30年経ったいま」とテロップが入ったビデオが流されているのです。2017年朴槿恵大統領を平和裡に失脚させたろうそくデモの映像です。時の政権が間違った事をすれば、市民が倒す。それを実現させたのは、正にこの1987年の血で勝ち取った成功体験があったからだという事を、私はひしひしと感じました。勇気をもらいました。

主要登場人物で唯一の架空の女学生ヨニは、最後には政権打倒のために拳をふります。イ・ハニョルのために集まった100万人以上の集会の映像も映されました。見事な社会派、見事なエンタメ。韓国映画の真骨頂でした。(20189年チャン・ジュナン監督作品レンタル可能)





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最終更新日  2019年07月19日 11時03分05秒
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Re:映画評「1987、ある闘いの真実」(07/19)   KUMA0504 さん
内容と全く関係ないコメントが入っていたので、速攻削除したが、

日本にとって大切な参院選
ゆきこさん

というコメントが入っていた。民主党批判のコメントだった。微妙に事実ずらし、誇張、本当の評価無視などの「デマ宣伝」だった。普通の人ならば騙される可能性もある。気をつけて欲しい。 (2019年07月19日 20時59分53秒)

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