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カテゴリ:映画「元町映画館」でお昼寝
ロバート・フラハティ「極北のナヌーク」元町映画館 神戸の元町映画館が3月の始まりの1週間、SILENT FILM LIVE【シリーズ22】という、サイレント映画をピアノの伴奏で見るという、まあ、同じく神戸のパルシネマとか十三の七芸とかでもやっていらっしゃる企画をやっていて、今回はドライヤーの「裁判長」、ロバート・フラハティの「極北のナヌーク」、ジョージ・メルフォードの「シーク」という、それぞれ100年以上も昔の作品がプログラムされていて、これがそのチラシです。 もともと、チャップリンであろうが、キートンであろうが
サイレントは寝てしまう という思い込みもあって、敬遠していたのですが、つい先日見たドライヤーの「ミカエル」というサイレント映画が思いのほか面白かったこともあって、チョット、興味を持っていました。 で、二日前、街角で偶然会った元町映画館のオネ~さんに 「極北のナヌークいいですよ!」 と誘っていただいたこともあって、意を決して、やってきた元町映画館です(笑)。 見たのは「極北のナヌーク」という1922年のドキュメンタリィー映画でした。監督はロバート・フラハティという初期のドキュメンタリー映画では有名な人らしいのですが、そんなことをいえば 「映画といえば」 で、すぐ名が出てくるルミエール兄弟だって、まあ、ドキュメンタリーなわでしょうとか、なっちゃうんですが、とりあえず、この作品を見終えた後の満足感というのはなんといっていいのか 「やたらあれこれこれ語り掛けたい気分」と 「うーん、と唸って、いい心持ちのまま座り込みたい気持ち」がぶつかり合う感じでした。 世界で、最も古い映画の一つということで、珍しい風景や人間模様のニュース映画的なコラージュ映像を予想していましたが違いましたね。 作り手の意図がどのあたりにあるのか、確たることはわかりませんが、極北に生きるものたちの、犬も、きつねも、海豹も、セイウチも、そして人も、赤ん坊も、 生きて登場するです!たとえば上の写真の赤んぼうが動き出すのですが、その場面、その場面で、生きているからこその、実に、興味深い、それでいて見ているこちらに、いろんな思いがい浮かんでくる、それぞれが、それぞれの「ドラマ」を生きていて、やがて 「生きものの世界」 の大きなうねり、たがいが励まし合いながら盛り上がる協奏曲のエンディングのように膨れ上がっていくさまは、実に圧巻でした。 珍しいものを見せものとして見せるというのではなくて、 普遍的な生の実相を一つの物語として描こうとしている ようで、まさに 映画そのもの!でした。 ピアノの伴奏も、時に軽快に、時に激しく耳を打ちながら、映像に引きつけられる意識を助けるように響いて、大したもんだと唸りました。 上映の前後にはピアニストの鳥飼りょうさんと映画館の高橋さんとの掛け合いトークもあり、大満足の拍手!でした。 トークの中で、アキ・カウリスマキという、今年のお正月に「枯れ葉」という映画が評判だったフィンランドの監督の生涯でベストだとかいう話がありましたが、 なるほどなあ・・・さもありなん!やな。 とわからないなりに納得でした。 監督・製作 ロバート・フラハティ 1922年・78分・アメリカ 原題「Nanook of the North」 2024・03・06・no037・元町映画館no228 追記 ところで、このブログをご覧いただいた皆様で楽天IDをお持ちの方は、まあ、なくても大丈夫かもですが、ページの一番下の、多分、楽天のイイネボタンを押してみてくださいね。ポイントがたまるんだそうです(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.16 23:10:22
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