|
カテゴリ:邦画(07)
「父ちゃん、おれ人間の友達が出来てしまったダヨ」
「河童のクゥと夏休み」 監督・脚本 : 原恵一 原作 : 木暮正夫 声の出演 : 田中直樹 、 西田尚美 、 なぎら健壱 、 ゴリ(ガレッジセール) 、 冨澤風斗 「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶアッパレ!戦国大合戦」の原恵一監督の作品だと聞き、何はともあれ、見てみた。上手い。脚本が大事なこととアニメの出来ること、両方を良く知っている。 やはり泣かされた。決してメロドラマの涙ではない。大切なことを気づかせてくれた感謝の涙なのである。 ファンタジーのひとつのアプローチの仕方だろうと思う。河童の存在意外は、全て人間社会の反応がリアル。家族の反応。学校の友達の反応。マスコミの反応。テレビを見た人たちの反応。まるでどこかで見た景色。そうだ、「ど根性大根」とか「たまちゃん」とか、どうして日本ではマスコミの反応や視聴者の反応はこうもステレオタイプなのか。これ以外はありえないのかよ。と、思うくらいみんな同じ反応をする。そんなこともこの映画を見た子供たちは気がついてほしい。気がついたら、もうこんなバカ番組は見ないようにしてほしい。 映像は素晴らしかった。背景のリアルさ。色処理の美しさ。動画の的確さ。顔の表情の細やかさ。そして河童が川を泳ぐときのスピード感。どれもとてつも無くずば抜けてはいないけれど、日本アニメの技術の到達点を示している。 家族で見てもいいし、ひとりで見に行って思いっきり泣いてもいい。日本にはまだ、妖怪の棲める隙間のような世界が、少しだけ残っている。空間的にも、心の中にも。そんなことに気づかせてくれる映画である。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[邦画(07)] カテゴリの最新記事
皆同じ反応にはうんざりと言うか、日本人の危険な面のような気がします。
この映画、予告編観ました。この夏は観たい映画が多くてちょっと困るくらいです。 (2007年08月01日 08時36分31秒)
ribon5235さん
>皆同じ反応にはうんざりと言うか、日本人の危険な面のような気がします。 >この映画、予告編観ました。この夏は観たい映画が多くてちょっと困るくらいです。 ----- この映画は、写真が付いている事からも分かるようにお勧めです。(私の映画評は合格作品には写真が付きます)特にこの映画はそうです。見てソンはありません! (2007年08月01日 12時55分06秒)
N.カナエさん
>わたしも観にいく予定です。 >この前ローカル番組で、けっこう詳しく紹介していてました。風景なんかもすごくリアルに描いてあるそうですね。 ----- 河童大好きなら当たりです。抱きしめたくなります。ロケハンをきっちりやっているなあ、と感じました。 (2007年08月02日 00時23分19秒)
子供と観たい良い映画でした。
しかし残念ながら、興行には結びついていない様で、夏休みはこういう映画こそヒットして欲しいのですけどね。 おっさんの男気に泣けました。 http://noraneko22.blog29.fc2.com/ (2007年08月02日 11時47分22秒)
ノラネコさん
>子供と観たい良い映画でした。 >しかし残念ながら、興行には結びついていない様で、夏休みはこういう映画こそヒットして欲しいのですけどね。 >おっさんの男気に泣けました。 >http://noraneko22.blog29.fc2.com/ ----- そうなんです。結局テレビが大幅にバックアップしないと、映画は売れないのかなあ、と思います。 ノラネコさんが高い評価をしていたので大変勇気付けられました。 (2007年08月02日 13時00分40秒)
先週見ました。とても感動しました。
残念なのが客入りが悪いことです。今の所はあまりヒットしていません。しかし、ヒットして欲しいです。後日人気が出る可能性は高いでしょうという人もいますのでそれにかけたいです。「時をかける少女」は宣伝もほとんどしていなくて、上映映画館も少なくテレビのバックアップもなしにクチコミだけでヒットしロングランになり、日本アカデミー賞を取りました。河童のクゥもそうなって欲しいです。管理人さんはどう思いますか?クチコミで後日人気は出ると思いますか?それとも忘れ去られてしまうのでしょうか?僕は、この映画は忘れ去られてほしくありません。 (2007年08月05日 14時41分36秒)
返信お願い押します。
(2007年08月06日 11時04分42秒)
京都に住む男子大学生さん
>返信お願い押します。 ----- あんまり返信を期待しすぎると、疲れてしまいますよ。私の場合は四日間ほど家を留守していたせいではありますが。映画初心者の大学生のようなので、長い間映画を見ているものとして一言。 映画の良し悪しとヒットの良し悪しとは必ずしも比例はしないと思ってみたほうがいいと思います。作品のファンとしては、ヒットしなかったけど、実はこんな傑作があったんだ、と自慢することに自虐的な愉悦を感じるものです。そういう楽しみ方をしたらいいとおもいます。実際そのような名作は掃いて捨てるほどあります。(今のところは一生懸命口コミしましょうね。) この映画は製作委員会方式で作っていて、テレビも資本もバックにあります。だから全国公開になりました。だからそこそこの観客動員はあると思います。そのときの評判がよければ、DVDで売れるでしょう。だからあまり心配しなくていいと思いますよ。 (2007年08月06日 22時52分55秒)
TBどうもありがとうございました。
私もボロ泣きでした。 でもけっしてメロドラマの涙じゃないんですよね。 クゥが幸せそうなラストもとてもよかったです。 http://blog.goo.ne.jp/miyukichi_special (2007年09月03日 20時50分28秒)
miyukichiさん
ラストは、一番素敵なシーンでしたね。また、おいで下さい。 (2007年09月05日 05時42分46秒)
お久しぶりです。
「父ちゃん、ごめん 俺人間の友達ができたよ」という台詞には私も感動しました。その後、風が川面を吹きます。これは僕の推測なのですが、この風はきっとクゥのお父さんが吹かせたのではないかと思います(龍を呼んだ時と同じように)。「謝ることなんか無いんだよ。 人間の友達ができてよかったね」という意味を込めて。そう信じたいです。 お父さんを人間に殺されたクゥが「人間の友達ができたよ」と言ってくれて本当に嬉しかったです。 (2008年04月22日 20時53分23秒)
京都に住む男子大学生さん
>お久しぶりです。 >「父ちゃん、ごめん 俺人間の友達ができたよ」という台詞には私も感動しました。その後、風が川面を吹きます。これは僕の推測なのですが、この風はきっとクゥのお父さんが吹かせたのではないかと思います(龍を呼んだ時と同じように)。「謝ることなんか無いんだよ。 人間の友達ができてよかったね」という意味を込めて。そう信じたいです。 > >お父さんを人間に殺されたクゥが「人間の友達ができたよ」と言ってくれて本当に嬉しかったです。 ----- 私もその通りのことを感じました。 きっと監督もそのことを意図して風を通したのだろうと思います。実写でも風は通すことはできますが、アニメだと生き物のように風を表現できるところがいいですね。 (2008年04月25日 13時08分20秒) |
|