ジョン・ウー'S「赤壁」は吉川英治タイプの「三国志」でした。
監督・製作・製作総指揮・脚本 : ジョン・ウー
出演 : トニー・レオン 、 金城武 、 チャン・フォンイー 、 チャン・チェン 、 ヴィッキー・チャオ 、 フー・ジュン 、 中村獅童 、 リン・チーリン
けれん味たっぷり。関羽、張飛、趙雲、甘興がこれでもかと言うほどに見せ場を演じ、劉備は家臣のために草鞋を組み、老成しているかのように落ち着いた青年孔明や、大人な周瑜、曹操は英雄色を好む。全く日本も中国もおんなじ三国志を愉しんでいるのだとなあ、と思った。それプラス、ゲーム感覚も取り入れている。
吉川英治版「三国志」は中学時代、「宮本武蔵」「新書太閤記」を読んだあとに間髪いれずに読んだ覚えがある。読み出したら本を置くあたわず、すぐに最後の方まで読んだ。さすがに英雄が次々と死んでいき、孔明のみが残り、「出師の表」を書くあたりで息切れがしたけども、講談調の三国志は嫌いではありません。この映画、「平安」を願う場面などは出てきますが、平和がテーマではありません。ただ、ただ、かっこいい男たちを描きたい、それだけなのだろうと思う。それはたぶん成功しています。ほとんどたいくつしませんでした。まあ、当然赤壁の戦いの直前で第一部は終わるわけです。それを覚悟して観にいくがよろしかろうと思います。一応次も見たいと思います。
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