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再出発日記

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2016年03月19日
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カテゴリ:洋画(12~)
2月に観た映画の後編4作品です。新作・旧作合わせて一番すごかったのが、「秋刀魚の味」だったということに、2月鑑賞の不作がある。いつもの年ならば、2月は豊作の年のはずなんだけど。

201603191005_6637_iphone.jpg
「完全なるチェックメイト」

驚くべき話が描かれている。観るまでは、この希代の天才チェスプレイヤーの正体を明かす作品だと思っていた。ところが、蓋を開けてみると繊細に繊細に描かれたフィッシャーの描写は、レイキャビクの三戦目が終わると、一切なくなる。そのあと23戦もあったのに、である。さらに言えば、彼はそのあと36年も、しかも数奇な人生を生きたのに、である。

途中、何度も挿入される60年代、70年代のドキュメント映像、そして当時としては異常なほどに盛り上がっていた頂上対決のテレビ中継。そのなかで、明らかに脅迫性障害で奇行を繰り返しているボビー・フィッシャーの姿は、冷戦という国家的な大事業(負けつつあるベトナムの下でこれ以上負けられない)の前で、必死に自分保とうとしている、1人の小さな魂の話である。というように作られていた。そのように見て初めて、チェスを始めたきっかけが、政治運動に親に置いてけぼりにされる子供の慰みとしてだったというエピソードが活きる。

フィッシャーの奇行も、相手のスパスキーの第五戦での奇行も、決して相手を当惑させる戦術ではなく、「本心だった」という脚本家の意図がよく伝わってくる作品だった。

トビー・マグワイアは、「スパイダーマン」の失敗興行のあとに永く潜伏して、渾身の繊細な演技を果たした。リーヴ・シュレイバーも、チェス名人として繊細な演技を果たした。

しかし本当のこの男の物語は、チェス界を去って世界放浪をして、日本の浦田にも放浪をしたという、その(自殺もしなかった)半生にあるように思う。何が、彼の自殺を思いとどめたのか。もう一度スパスキーと再戦した時の気持ちは何だったのか。それはまた、新たな映画になり得ると思う。

(解説)
『マイ・ブラザー』などのトビー・マグワイアが実在の天才チェスプレイヤー、故ボビー・フィッシャーを怪演した白熱の心理ドラマ。米ソの冷戦時代、盤上での代理戦争を死にものぐるいで戦ったアメリカの奇才対ソ連チャンピオンの手に汗握る対戦を活写する。貫録ある世紀のライバルを『ラスト・デイズ・オン・マーズ』などのリーヴ・シュレイバーが熱演。変わり者の奇才の波瀾(はらん)万丈の人生と、緊張感あふれる頭脳戦に手に汗握る。
(ストーリー)
1972年、アイスランドで行われたチェス世界選手権で、ボビー・フィッシャー(トビー・マグワイア)とボリス・スパスキー(リーヴ・シュレイバー)が対戦する。長きにわたりソ連がタイトルを持ち続けてきたが、史上初のアメリカ人挑戦者が誕生。若き天才の登場に世界中が注目する中、ボビーは第2局に出現することなく不戦敗となり……。

スタッフ
監督・製作: エドワード・ズウィック
製作: ゲイル・カッツ / トビー・マグワイア
脚本: スティーヴン・ナイト

inシネマクレール
2016年2月21日
★★★★☆

201603191004_9194_iphone.jpg
「キャロル」
性的マイノリティの話ではなかった。2人の目力が素晴らしい。

しかし、私的にはピンとこなかった。当時のファッション再現などは素晴らしく、それを堪能するために映画館で観るのはいいかもしれない。

(ストーリー)
1952年ニューヨーク、クリスマスを間近に控えて街は活気づき、誰もがクリスマスに心ときめかせている。マンハッタンにある高級百貨店フランケンバーグのおもちゃ売り場でアルバイトとして働く若きテレーズ・ベリベット(ルーニー・マーラ)。フォトグラファーに憧れてカメラを持ち歩き、恋人のリチャード(ジェイク・レイシー)から結婚を迫られてはいるが、それでも充実感を得られず何となく毎日を過ごしていた。※PG12
本年度アカデミー賞6部門ノミネート
主演女優賞、助演女優賞、脚色賞、撮影賞、作曲賞、衣装デザイン賞

監督 トッド・ヘインズ
出演 ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ
in TOHOシネマズ岡南
2016年2月25日
★★★☆☆

201603191004_6133_iphone.jpg
「秋刀魚の味 (新・午前10時からの映画祭)」製作年 1962年

初めて観た。大傑作ではないが、晩年の小津はダメだという評価は当たらない。傑作である。113分、一瞬一場面ともに、見逃がすことが出来ない非常に緊張感ある画だった。大画面で見る価値のある作品だった。岩下志麻が匂うように美しかった。

高度経済成長が始まったばかりの、東京近郊の下町。工場はもくもくと煙を吐いてフル回転をし、そこの役員をしている平山は54歳くらいか。戦争時は駆逐艦の館長をしていた。たまたま出会った当時の兵士からも「威張っていなかった」と評価される穏やかな性格。やっと「復興」が終わったばかりの都会の片隅で、平山の関心は24歳の家事を取り仕切っている娘のことだ。この当時、24歳は微妙な年齢だったようだ。仕事を持っている彼女たちにとってはまだいき遅れてはいないという意識だった。しかし、いき遅れると、惨めだという認識は社会に浸透していた。平山に家長的な尊厳はないが、微かに家族からは尊敬されている雰囲気はある。長男夫婦は、既に家事分担が始まっている。そんな彼らにしても、その後日本の家族がこうも大きく変動するとは思っていなかっただろう。

1962年の日本の東京を見事に記録していて、それは即ちその後の10年の日本全体を記録していたということにもなるだろう。事実、私の昭和40年-50年代の倉敷がいたるところにあった。

秋刀魚の料理も台詞も出なかった。この題名は、どういう意味だったのだろうか。


(解説)
「小早川家の秋」のコンビ、野田高梧と小津安二郎が共同で脚本を執筆。小津安二郎が監督した人生ドラマ。撮影は「愛染かつら(1962)」の厚田雄春。
(ストーリー)
長男の幸一夫婦は共稼ぎながら団地に住んで無事に暮しているし、家には娘の路子と次男の和夫がいて、今のところ平山にはこれという不平も不満もない。細君と死別して以来、今が一番幸せな時だといえるかもしれない。わけても中学時代から仲のよかった河合や堀江と時折呑む酒の味は文字どおりに天の美禄だった。その席でも二十四になる路子を嫁にやれと急がされるが、平山としてはまだ手放す気になれなかった。中学時代のヒョータンこと佐久間老先生を迎えてのクラス会の席上、話は老先生の娘伴子のことに移っていったが、昔は可愛かったその人が早く母親を亡くしたために今以って独身で、先生の面倒を見ながら場末の中華ソバ屋をやっているという。平山はその店に行ってみたがまさか路子が伴子のようになろうとは思えなかったし、それよりも偶然連れていかれた酒場“かおる”のマダムが亡妻に似ていたことの方が心をひかれるのだった。馴染の小料理屋へ老先生を誘って呑んだ夜、先生の述懐を聞かされて帰った平山は路子に結婚の話を切り出した。路子は父が真剣だとわかると、妙に腹が立ってきた。今日まで放っといて急に言いだすなんて勝手すぎる--。しかし和夫の話だと路子は幸一の後輩の三浦を好きらしい。平山の相談を受けた幸一がそれとなく探ってみると、三浦はつい先頃婚約したばかりだという。口では強がりを言っていても、路子の心がどんなにみじめなものかは平山にも幸一にもよくわかった。秋も深まった日、路子は河合の細君がすすめる相手のところへ静かに嫁いでいった。やっとの思いで重荷をおろしはしたものの平山の心は何か寂しかった。酒も口に苦く路子のいない家はどこかにポッカリ穴があいたように虚しかった。

スタッフ 
監督 小津安二郎
脚本 野田高梧 小津安二郎
製作 山内静夫
撮影 厚田雄春
美術 浜田辰雄
音楽 斎藤高順
録音 妹尾芳三郎
照明 石渡健蔵
編集 浜村義康
スチール 小尾健彦

出演 笠智衆(平山周平)、岩下志麻(平山路子)三上真一郎(平山和夫)佐田啓二(平山幸一)岡田茉莉子(平山秋子)中村伸郎(河合秀三)三宅邦子(河合のぶ子)北竜二(堀江晋)環三千世(堀江タマ子)東野英治郎(佐久間清太郎)杉村春子(佐久間伴子)吉田輝雄(三浦豊)加東大介(坂本芳太郎)岸田今日子(「かおる」のマダム)高橋とよ(「若松」の女将)菅原通済(菅井)織田政雄(渡辺)浅茅しのぶ(佐々木洋子)牧紀子(田口房子)須賀不二男(酔客A)

東宝シネマズ岡南
2016年2月26日
★★★★

201603191004_2084_iphone.jpg
「黒崎くんの言いなりになんてならない」
CMモニターで、無料で観ました。ていうか、そういう立場でないと到底観ない種類の作品。でも冒頭に、日本平和大会御殿場集会の公園でやっていたロケの場面が出てきた(写真)。あの短い撮影では、やっていない演技や人物も出てきたので、また撮り直した可能性が高い。まさかあんな大きな集会&デモがあるとは想定していなかったんだろ。助監督は大変だったろうな、と変に感心した。

テレビドラマの最終回二回分をわざわざ映画館に来させて、見させるという内容。それでも1番大きいスクリーン、383席の半分近くが埋まっていた。目当ては小松菜奈がほとんど居なくて、中島健人と千葉雄大2人なのは、98%が女の子という観客層で明瞭。しかも、小学生、中学生で7割を占めていた。

オイオイ、そんなに今時の女の子は「お前は俺の奴隷だ」と言われたいのか(ーー;)

チェック:別冊フレンド連載のマキノによる人気少女漫画を実写映画化した青春ラブストーリー。周囲から「黒悪魔」と恐れられる超ドS男子と、「白王子」と呼ばれる学園のスターの間で揺れる女子高生の姿を描く。「俺に絶対服従しろ」と言い放つ主人公・黒崎役には Sexy Zone の中島健人、ヒロインの由宇を『渇き。』などの小松菜奈、黒崎の親友で女子の憧れの的・白河役に『通学シリーズ』などの千葉雄大。脚本は『L・DK』などの松田裕子、『この世で俺/僕だけ』などの月川翔がメガホンを取る。

ストーリー:親の転勤で寮に入ることになった女子高生の赤羽由宇(小松菜奈)は、絶大な人気を誇る「白王子」こと白河タクミ(千葉雄大)がいる学園寮に住むことに。有頂天になる由宇だったが、そこには「黒悪魔」と周囲から恐れられているSっ気満載の黒崎晴人(中島健人)も暮らしていた。ある日、副寮長を務める黒崎に逆らった由宇は罰として初キスを奪われ、以後彼に服従しなくてはならなくなり……。
in Movix倉敷
2016年2月27日
★★






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最終更新日  2016年03月19日 10時09分36秒
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