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テーマ:映画館で観た映画(8350)
カテゴリ:洋画(12~)
最後の二作品です。
「金子文子と朴烈」 平成の終わりに観た。天皇制に対する徹底した批判を、韓国映画が作ったからと言って、日本人が多く出るこの作品に、日本人が数人しか出演していないのがとても恥ずかしい。日本人の観客は、非常に入っているというのに、である。 強烈な法廷劇である。しかも、韓国のロケ村と法廷と、ソウル西門刑務所を使って、富士山の見える風景だけが日本で、非常に安くつくられているが、緊張感のある脚本だった。主人公は朴烈である。そのように作られている。しかし、鮮烈な印象を残すのはあくまでも文子だ。 文子のソウル時代を少しでも劇中に入れていたならば「何が私をこうさせたか」というテーマが非常に鮮明になっだのに残念である。 (解説とあらすじ) 1923年関東大震災後の混乱の中、囚われたふたりは、愛と誇りのため、強大な国家に立ち向かう。韓国で235万人の動員を記録した、激しくも心揺さぶる真実の物語。 1923年、東京。金子文子は、朝鮮人アナキスト朴烈が書いた「犬ころ」という詩に心を奪われる。出会ってすぐに朴烈の強靭な意志とその孤独に共鳴した文子は、唯一無二の同志、そして恋人として生きる事を決め、日本人や在日朝鮮人による「不逞社」を結成した。しかし同年9月1日、日本列島を襲った関東大震災により、ふたりの運命は大きなうねりに巻き込まれていく。内務大臣・水野錬太郎を筆頭に、日本政府は関東大震災の人々の不安を鎮めるため、朝鮮人や社会主義者らを無差別に総検束。検束された朴烈と文子は、社会を変えるため、そして自分たちの誇りのために、獄中で闘う事を決意。その闘いは韓国にも広まり、多くの支持者を得ると同時に、日本の内閣を混乱に陥れていた。そして国家を根底から揺るがす歴史的な裁判に身を投じていく事になるふたりには、過酷な運命が待ち受けていた…。 本作は『建築学概論』『探偵ホン・ギルドン 消えた村』のイ・ジェフンと、イ・ジュンイク監督のミューズとして『空と風と星の詩人』で注目された新鋭チェ・ヒソがW主演を務め、2017年に韓国で大ヒットを記録。『王の運命』『空と風と星の詩人』のイ・ジュンイク監督がメガホンをとり、大正期の日本に実在した金子文子と朴烈の愛と闘いの物語を描き出した。大鐘映画祭で監督賞をはじめ5冠を達成し、計10冠を記録。日本では2017年の大阪アジアン映画祭のオープニングを飾り、大きな話題を呼んだ。 人気スターのイ・ジェフンは、朴烈役を演じるに辺り日本語を習得し、その卓越した演技により表現者として大きな転機を迎えた。チェ・ヒソは、本作で大鐘映画祭新人女優賞と主演女優賞のW受賞のほか、韓国映画評論家協会賞、青龍映画賞などでも新人女優賞を獲得、一躍人気女優となった。日韓両国の実力派俳優による共演も見所のひとつ。布施辰治を演じた山野内扶やキム・ジュンハン、韓国を拠点に活動する在日コリアンの俳優キム・インウ。そして金守珍をはじめとした劇団「新宿梁山泊」のメンバーが顔を揃える。 監督:イ・ジュンイク/出演:イ・ジェフン、チェ・ヒソ、キム・インウ、キム・ジュンハン、山野内扶、金守珍 2019年3月31日 シネマ・クレール ★★★★ http://www.fumiko-yeol.com/
「ビール・ストリートの恋人たち」 この監督は、黒人の歴史から「黒人悲劇の時代」「黒人運動の時代」「黒人解放の時代」以外の黒人の歴史を吸い上げようとしているように見える。黒人の中には、犯罪者や運動家やスーパースターだけがいたのではない。普通の愛し合う平凡な恋人たちがいたのだと。 そういうフィルムを作るのには、成功している。しかし、普通ではあるけど、普遍的ではない。やはり黒人に拘泥している。私もエチオピア生産のカバンを買ったからわかるが、彼らの民族色は、緑であり、水色であり、赤色なのだ。そういう色調でずっと映像をつくる監督のスタイルは、これで確立したが、私はだから何?と思ってしまう。 (解説) 「ムーンライト」でアカデミー作品賞を受賞したバリー・ジェンキンス監督が、1970年代ニューヨークのハーレムに生きる若い2人の愛と信念を描いたドラマ。ドキュメンタリー映画「私はあなたのニグロではない」の原作でも知られる米黒人文学を代表する作家ジェームズ・ボールドウィンの小説「ビール・ストリートに口あらば」を映画化し、妊娠中の黒人女性が、身に覚えのない罪で逮捕された婚約者の無実を晴らそうと奔走する姿を描いた。オーディションで抜てきされた新人女優キキ・レインと、「栄光のランナー 1936ベルリン」のステファン・ジェームスが主人公カップルを演じ、主人公を支える母親役で出演したレジーナ・キングが第91回アカデミー賞で助演女優賞に輝いた。 キャスト キキ・レイン ティッシュ・リヴァーズ ステファン・ジェームス ファニー(アロンゾ・ハント) コールマン・ドミンゴ ジョーゼフ・リヴァーズ 監督バリー・ジェンキンス 2019年3月31日 シネマ・クレール ★★★ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2019年04月08日 17時19分39秒
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