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カテゴリ:横溝正史
夜の黒豹【電子書籍】[ 横溝 正史 ] 正史モノにしては正史モノを感じない作品だった。 というのは正史といえば離れ小島とかドロドロした血とか凄惨な大虐殺シーンなどがイメージとして出来上がってしまっていて,本作のような東京という大都会を舞台にして,アオトカゲと称される怪人が暴れまくるなどという作品は少ないからだ。 とはいえこれまたネーミング理論だろうねえ,なぜアオトカゲであってはいけなかったのか。 爬虫類ではだめか。 だから黒豹なのか… それはともかく冒頭の葉山チカ子だけが生存者でその後行方不明になった点,その後アオトカゲによって若い女性が殺される点,設定から話の筋が見えてくるのは私がミステリーリーダーだからか。 それとも賢明な読み手は既に気づいていたか。 その仕掛けには気づいたものの,登場人物は誰もが犯人足りうるという造りは,既に正史が盛りを過ぎたということの証左だったのかもしれない。 そうだとしても正史が立派だなと思うのは,正史が,読み手よ,できの悪い作品も是非読んでほしい!と声を大にして言っていたところだ。 何も本作が駄作だと言っているのではない。 寧ろ本作は冒頭書いた通りこれまでの正史モノにはない異作なのであり,研究者としては正史モノとして特異な作品に分類しておきたいところだ。 それにしても正史モノでは現在では使えない差別用語も武器の一つで,本の最後にそのような表現があることをご了承願いたいと出版社側が書かなければならないご時世になってしまった。 さらに本作では児童ポルノ的な表現も多々あり,はて表現の自由とは一体何なのだろうなんて思ってしまう。 このご時世現代の作家は様々な箍に嵌りながら書かなければならないのは本当に大変なことなんだなとつくづく思う。(1/18記) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.04.10 05:43:09
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