生徒さんからのリクエストで、今月はウィーン菓子の
ドボストルテと
クグロフ(グーゲルフプフ)を。
ドボストルテは、
ザッハトルテや
カーディナルシュニッテン、
アプフェルシュトゥルーデルなどと並び、“ウィーンを代表するお菓子”とまで言われていますが、手間がかかるため、最近はウィーンでも作るお店が減っている幻の銘菓です。
ドボストルテ
中央には、
ハプスブルク家の紋章である
双頭の鷲の飾りを置いてみました。
ハプスブルク家が支配していた
オーストリア・ハンガリー帝国は多民族国家で、対戦国の文化までも上手くとりこんでしまうことで有名ですが、お菓子もまた多くの国々の影響を色濃くうけて発展してきました。
この
ドボストルテも
ハンガリー発祥のお菓子です。
関田淳子氏の著書『
ハプスブルクプリンセスの宮廷菓子』によれば、このお菓子は1885年にドボス氏により作られた「
皇妃エリザベートがもっとも好んだチョコレートケーキ」であるとのこと。
(このご本には、更に詳しい説明が書かれています)
倒れるまで体操をし、暗殺される直前まで究極のダイエットを続けていた
エリザベートがその誘惑に勝てなかったお菓子となれば、どんなお味か興味がわいてきませんか?
ふふふふふ。それを作ってしまいました~!
カットすると、
ドボス生地と
チョコレートのバタークリームが何層にも重なっているのに驚きます。
今回φ18cmは生地を7枚使っています。
一番上には
バターキャラメルがけした生地がカットされ、花びらのように立体的に飾られます。この上の生地も同じドボス生地です。
キャラメルがけが難しい。
ゆっくりしていると固まってしまい、包丁を入れるとひび割れ、カットできなくなってしまいます。
お味はもちろん濃厚ですが、生地の量が多いので、意外と食べやすい。
上の
キャラメルの部分がカリカリッとしていて美味しいですよ~。
しばらく室温において、クリームが柔らかくなってからいただきます
ドボストルテは、ウィーン菓子の多くの本に登場しています。
左:『
ハプスブルクプリンセスの宮廷菓子』
関田淳子
中:『
いま新しい伝統の味ウィーン菓子』
野澤孝彦
右:『
マイスターのウィーン菓子』
八木淳司
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