テーマ:スイーツ★スイーツ(13274)
カテゴリ:ベルギー・フランス '08夏(途中)
「お菓子屋さん」と一口で言っても、フランスやベルギーでは微妙に専門分野を区別する用語があります。
店により商品は実に幅広く、特に住宅街のお菓子屋さんでは何種類もずらっと並べるなど、日本の「ケーキ屋さん」のイメージとは少し異なった品揃えに。 そのお菓子屋さんは何が自慢なのか。スペシャリテは何か。 せっかく訪れるのであれば、そのお店が得意とするものをいただきたいですね ブリュッセルのダンドワ (J.DANDOY) は何屋さん? この写真はBeurre通りのお店 ◆ パティスリー(pâtisserie)は、所謂ケーキ屋さん。 生菓子(ガトー)やタルト、焼き菓子(ケイク)中心に、キッシュ等のお惣菜(トレトゥール)、アイスクリーム(グラス)、チョコレート、コンフィチュール、パンまで売っていることもあります。 お菓子屋さんが得意とするパンは、ブリオッシュ・ア・テットやクロワッサン、パン・オ・ショコラ等のバターや砂糖が多めのヴィエノワズリー(Viennoiserie)。 ◆ ブーランジュリー(boulangerie)=パン屋さんの中心は、バゲット、パン・ド・カンパーニュ(田舎パン)他。バゲットの種類は多く、粉の種類、天然酵母、酸味があるもの等、実に様々。形も色々。 パン屋さんでは、ヴィエノワズリーはもちろん、逆にエクレールやタルトなどケーキも一緒に売ったりします。 お店により「ブーランジュリー パティスリー」と並べて書く所も。 ◆ ショコラトリー(chocolaterie)はチョコレート専門店。 他にチョコレートケーキやマカロン、キャラメルやアイスクリームを置いているお店もあります。 ◆ コンフィズリー(confiserie)は砂糖菓子屋さん。 飴やキャラメル、ギモーヴ、ヌガー、カリソン、パート・ド・フリュイ、フリュイ・コンフィ(果物の砂糖漬け)他、どれだけ種類があるかわからないほど多種多様な品を扱っています。 チョコレートも売っていたりしますね。 ◆ フロマジュリー(fromagerie) お菓子屋さんじゃないでしょう?との声が飛んできそうですが、忘れてはいけないのはこのチーズ専門店。 チーズの塊の間に、よく見るとチーズケーキが。こちらの人の感覚では、チーズケーキはチーズ屋さんで買うもの、という常識があります。 この話は長くなりますので、また後日。 私の頭の中では、ざっと↑のような分類になっていたのですが、ここで登場した謎の単語が ◆ ビスキュイトリー(biscuiterie)… ビスキュイ(スポンジ生地)? ビスケット屋さん?? ダンドワのスペキュロス(SPECULOOS)と木製の型 Rue Charles Buls 14(グランプラスから小便小僧への道にあるお店) そう、今日の本題は「ビスキュイト(ゥ)リー」。 写真は、グランプラスのすぐ近くで見つけた2軒のダンドワ (J.DANDOY)から。 そのHPには、ビスキュイトリーの文字が見られます。 ダンドワは、1829年創業の老舗。ブリュッセル市内に5軒お店があります。 この時は、ショコラで頭がいっぱいで、あ、スペキュロスの型がある!とか面白いパン菓子がある~、とショーウィンドを見たものの、深く考えず写真を撮っただけで何も買わずに通り過ぎてしまいました!大失敗。 ここのお菓子は持ち帰るべきでした!!! 上の写真のスペキュロスは、ベルギーの伝統菓子。 もとは12月6日の聖ニコラ祭の時に、木製の型で聖ニコラを模ったクッキーとして食べられていましたが、今では一年中みかけます。 ダンドワのHPによると、スペキュロスとは、「カソナード(サトウキビから作られた精製されていないブラウンシュガー)とエピス(シナモンなどのスパイス,香料)を主成分とするカリカリとしたビスケット」 材料は、小麦粉、バター、カソナード、エピスなど。 ショコラノワール(スイートチョコ)やショコラ・オ・レ(ミルクチョコ)をかけたバリエーションもあります。 スペキュロスの「型」は、“型抜きする”のではなく、“木製の型に押し付けて鏡のようにそっくりその形を写し取る”ためのもの。 ダンドワには昔から使い続けている型が展示してあります。実に色々な種類が♪ ダンドワ のHPを開け、フランス語のFabrication(又は英語のManufacturing)をクリックし、SPECULOOS(SPECULAAS)を見ると、写真が動き、作り方がよくわかります。 ベルギーでコーヒーを頼むと、よく小さく袋詰めされたスペキュロスが添えられてきます。 日本でも輸入食料品店で、半分赤いパッケージに入ったLotusというメーカーのものを見かけませんか?アッサリしていて、私は大好き。後を引く美味しさです。 聖ニコラ祭については、地球の歩き方のHPに、詳しい説明が。 こちらの写真を見ると、グランプラスが光にきらめいて、なんと美しい (確かにこれは「世界で最も美しい広場」かも…) パン・ア・ラ・グレック Pain à la Grecque Beurre通りのお店 直訳すれば、「ギリシャのパン」 ア・ラ・グレックは、“ギリシャ風の”という意味。 スペキュロスと並び、ダンドワのスペシャリテですが、実はこの名は「翻訳ミス」と説明されています。 フランス語の「溝のパン」(Pain du Fossé)を意味するフラマン語(違オランダ語?)“Brood van de Grecht (Gracht)”が、なまってGrecque(ギリシャの)と呼ばれるようになったので、このパン自体ギリシャとは何の関係もありません。 ダンドワでは何代もに渡り伝えられてきた昔ながらの製法で作っているので、今でもこのパンを手で丸め、パールシュガーをまぶすのも全て手作業で行っています。 材料は、小麦粉、砂糖、牛乳、バター、塩、エピス(香料)、そしてlevure。 このlevure、辞書をひくと「酵母・イースト・ベーキングパウダー」。さて、どれ??? クック・ドゥ・ディナン COUQUE DE DINANT ディナンは地名。COUQUEはフランドル地方のお菓子の一種。 小麦粉、蜂蜜、水だけでできていて、非常に硬い。 そして、大きいですね~。 買い方はグラムで。 PETITE (小) 160g 4.05ユーロ MOYENNE(中) 280g 7.10ユーロ GRAND (大) 330g 7.90ユーロ といわれても、この写真、一個でどのくらいの重さだか想像もつきませんね。 ダンドワは、よくガイドブックに「2階のカフェでワッフル(ゴーフル)が食べれます」、と掲載されているようですが、せっかくでしたらスペシャリテのスペキュロスかパン・ア・ラ・グレック、あるいはパン・ダマンドに挑戦を。 「ビスキュイト(ゥ)リー」で扱う商品が、なんとなくわかってきました…。 ビスキュイのbisは「二度」 cuitは「焼けた」(“cuire=焼く”の過去分詞) 焼き菓子屋さんと訳してしまっていいものか、日本語訳が難しいですね。 今まで意識していなかった分野です。 今は海外のサイトでも日本にいながらパソコンで見れるので本当に便利。 あ~、もっと下調べをしてから行けばよかった! ビスキュイトリー初耳!と思った方は ↓を押して応援して下さいね☆ いつもクリックありがとうございます♪ 一日一回カウントされます。よろしくお願いしま~す。 ↓ ↓ 《13》ガレットという名のヘーゼルナッツのチョコレート? に続きます ベルギー・フランス 夏のショコラとお菓子の旅 2008 もくじ へ 《ガレットのお菓子日記》 Home へ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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