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カテゴリ:・漢字指導
漢字指導に成り立ちの説明を入れると、
その漢字の意味が分かり、漢字指導が、コトバ(言語)の指導に なっていく事を、シリーズで考え合って来ました。 その中で、子どもにその成り立ちの説明をすると、 すぐに納得しない、 別の見方の意見を言うなどのコメントが、寄せられています。 (このことは、そこにものを自由に言う雰意気があることですから、 大切な事ですよね。) 本日は、そのことについて考えて見ます。 教室で、成り立ちの説明をしていても、そのようなことは、 自由がある教室なら何処でも起こっているのですね。 うっかりすると、そのことで、1時間やっても、 話し合いが、まとまらなかったという実践も聞いています。 研究会では、このことについても話し合ってきました。 で、まとまったことは、 ・・・・・・・・・・・ 1 成り立ちの指導は、漢字の意味を理解させる為にする。 2 漢字は、昔の人たちが、いろいろ考えて、作ったものである事を知らせる。 3 これらの事を通して、漢字と仲良くなり、漢字に興味を持つためにする。 4 漢字の成り立ちについて、話し合っていると、意見がたくさん出て、 一つのまとまらない事があるが、それぞれの考えを大切にしてあげる。 (このことについては、後述してあります <『石』は、象形文字か?漢字の成り立ち指導の目的を考える > をお読みになってくだされば、幸いです。) 学者のあいだでも、このような実態です。 5 成り立ちでだけに時間をかけないようにして、 文作りをして、交流すると漢字の生きた使い方が分かる。 などでした。 ・・・・・・・・・・・・・・ 実際、学者の間でも漢字の成り立ちについて 次のような見方があるのですね。 2005-12-11 の僕のブログの転載です。 でも、成り立ちの導入は、漢字の 意味の学習と切り離せないので、大切ですよね。 ・・・・・・・・・・・・・・・・ 2005-12-11 『石』は、象形文字か?漢字の成り立ち指導の目的を考える (紺屋冨夫) この教育グロブでも、漢字教育に漢字の成り立ち(字源)を取り入れた指導が、 報告されています。 僕等の漢字指導法研究会でも、 その積極的な面は、大切にしています。 けれど、ここで、ちょっと、整理しておきたいことがあります。それは、漢字指導の目的は、漢字が ・読めて ・書けて ・使えるようにする ということではないでしょうか。 ところが、漢字の成り立ちの指導が中心で、すべてであったり、 漢字は、すべて象形文字というような認識があったり、・・・・、・・・・。 など、気になる事がありましたので、 これに触れてみました。 僕等、研究会としては、 漢字の成り立ちは、子どもが、漢字に興味を持ち、漢字には意味があるのだ、・・・・・、 などを指導しようとして、低学年に、位置づけてきました。 (でも、低学年でも触れられない漢字がるので、この考えは、 変えないとならないでしょうね。・・・2008・2・7) ですから、高学年の指導の中では、それほど、重点を置いていないのです。 それに、高学年の漢字になるほど、 その成り立ちの説明がむずかしくなるのです。 低学年の漢字『石』でも、次のような漢字の成り立ちの説があります。 1『藤堂明保編 学研漢和大辞典』(学研)・・・・・・象形文字 2『字統 白河静』(平凡社)・・・・・・・・・・・・・・・・・会意文字 3『例会小学漢字字典』(三省堂・林四郎ら編)・・・会意文字 4『漢和学習辞典』(日本標準・山田勝美ら編)・・・形声文字 5『小学漢字新字典』(旺文社・尾上兼英監修)・・・形声文字 6『小学漢字辞典』(文英堂・鎌田正監修)・・・・・・象形文字 そして、1年生、80字のうち、上記の1の藤堂と2の白川が一致したのは、53字であります。 * なお、この件に付いての研究発表を2006・2・11、東京都日野市で行います。発表者は、『たのしく学ぼう漢字』で、「カタカナ指導」・「1年生の指導」を執筆した紺屋冨夫です。参加ご希望者は、国字研に問い合わせを(HPがあります) 国字問題研究会 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 本日のこのブログ、賛同された方は、ご面倒でも、 下のマークのクリックして下さると、ありがたいです。 下記の本は、漢字教育のあるべき姿と実践を載せています。上の意見を詳しく書いています。 * こちらは、1字・1字の指導の練習帖です。 1セット5過程に基づいた展開になっています。 1~6年生まで揃っています。
September 4, 2005
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