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2024.05.13
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カテゴリ:文学

文学入門 (岩波新書) [ 桑原 武夫 ]

 これまで読んできたわけのわからない文学論と違い、実にわかりやすかった。
 ふむこれが文学かと腑に落ちた。
 まず、
 すぐれた文学と通俗文学との差異はどこにあるか? 
 もちろん両者の中間にある文学もあるが、両極において、その差異を考えてみれば、一言でいって、前者が人生において一つの新しい経験を形成しているのに対して、後者は新しい経験を形成していない、ということである。
とし、
 以上のことを山登りにたとえてみれば、すぐれた文学は 初登攀 であり、通俗文学は ハイキング である。

とするが、それでもわたしたちが読んでいる通俗文学を曲がりなりにも認めていることから、私達も文学論の末座にやっと座ることができたのだ。
 この本の作りとして後半、読書会のような記事を上げているけれど、あれはいらなかった。
 ところですぐれた文学というのは、
 真にすぐれた文学は題材の新しさのほかに、 発見 をもっている。
 つまり、その作品が現われるまでは何人にも、その作品によって示されたものの存在、むしろ価値が全く気づかれずにいたのが、一たびその作品に接した後では、いままでそれに気づかなかったことがむしろ不思議とさえ感じられる、そうした気持を読者に抱かしめるものをもっている。

というものであり、
 すぐれた文学とは、われわれを感動させ、その感動を経験したあとでは、われわれが自分を何か変革されたものとして感ぜすにはおられないような文学作品だ、といってよい。

なのだそうだ。
 その結果、
 人生はあくまで合理的に生きられねばならないが、人生を充実した、よりよきものとするためには、理性と知識のみでは足りず、さらに人生に感動しうる心が不可欠である。
 ところで文学こそ、そうしたものを養成するのに最も力のあるものである。
 文学以上に人生に必要なものはないといえる。

という結論に至る。
 結局よくよく考えてみるとすぐれた文学とか通俗文学などと比較したり差別してみたりする必要性はなかったということだ。
 著者の言う通俗文学しか読んでいない私でも常々感動しているのだから。(2/12記)





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最終更新日  2024.05.13 05:00:15
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