重要漢字は、すらすら書け・使えるようにしたいものです。

重要漢字という考えがあるのですから、限られた国語の時間では、軽く指導する漢字もあるという視点も必要ではないでしょうかね。

そのことを本日は、考えます。よろしくお願いいたします。

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以前のブログを編集して使います。

2009.02.01

重要漢字

[ ・漢字指導 ]

漢字ブームで「行火・・・あんか」「湯湯婆・・・ゆたんぽ」「顰蹙・・・ひんしゅく」などの漢字が読めるか、書けるかなどが、話題になっています。首相の漢字の読み間違いが影響しているようです。

本日は、このことについて考えてみます。よろしくお願いいたします。

僕は、上記の漢字は、自信をもって読めませんでした。文のなかに出てくれば、その前後関係で、類推できる程度です。

学校教育では、このような漢字が読め・書けるようになるよりも、もっと重要な漢字があるのではないでしょうか。次のように使われる漢字＜発＞は、読めて、スラスラ書けて、文章の中で使える（手首化・テクビカ）必要があるのではないでしょうか。

そうしておかないと、書く時、＜どう書くのだったかな？これは、＜どういう意味かな?・・・・・・なんて考えてしまいますね。そうしたら、学習が、スムーズにできませんからね。

発は、このようにたくさんの使い道があるからです。学習の中で、どんどん出てくるからです。

ですから、このように、使い道がある漢字は、

・読めて

・書けて

・文を書く時に使える

ようにしておく必要があると思っています。これを、僕らは、A漢字とよんでいます。

例えば、３年生のA漢字は、次の表の中で、×・△印がないものです。

３年生の学習漢字の中で、手首化（テクビカ・読めて・書けて・使えるようすること）するまで指導する漢字・Ａ漢字として、僕らは、２０年前に選びました。

国立国語研究所・文化庁などの調査をもとに、現場で教えている教師が集まって、１年余かけて、１００６字の１字１字を検討して、選びました。
 

上の表の中で、悪・安・暗・・・・・などのように、印がついてないものは、使い道がたくさんあるのです。それは、上記の発のように熟語（漢字語）を多く作るからでもありますね。

ですから、「行火」「湯湯婆」などは、遊びでやるには、いいでしょうが、それよりも、上の表の中にある漢字をテクビカするまで教えたいものです。

それと、湯湯婆は、仮名で書かれることが多いですよね、それは、その方が、普通の人には、読みやすいですからね。仮名で書いても、意味は、通じますよね。

ところが、出発・発熱・発射・・・・・などを仮名で書くと、意味が良く通じないですよね。ね。

重要漢字と軽く扱う漢字を選定して、重要漢字を手首化（テクビカ・読めて・書けて・使えること）させることが勉強ができるようになる元のように思えますが、如何でしょうか。

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上記は、すべての漢字をまんべんなく教えた結果、次のような結果が出ているので、考えなおした方がいいのではないかと思って、書きました。

すべての漢字をまんべんなく指導すると、重要漢字のテクビカが、おろそかになりがちなのですね。

この実態が、入手できたので、今日（さん）が勤めていた学校全体で調査をしました。
結果は、上の調査と、まったく同じでした。

このことは、ＮＨＫ・ＴＶの『漢字のゆくえ』の特別番組で放映されました。
その時、僕の授業とコメントが、少しだけ、放映されました。　　　　

ところで、上記のような実態にならざるをえない背景があります。

その意見をご紹介たします。

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かつて、こんなことが言われました。

「一番オーソドックスな漢字指導は、新しい教材に入った時に新出漢字を、
漢字ドリルをもとにしてやっていくんですよね。

低学年では、筆順などに気をつけて一字一字とても丁寧にやるんですよ、
時間的にもゆったりしていますから。

ところが、３年、４年になると新出漢字の数も多くなり、指導が追いつかなくなってしまって、結局は子どもたちに持たせている漢字ドリルを家庭学習でやらせる。

そしてそれを教師が見る。
まだ見る方はいい方で、やらせっ放しという人も多いと思います。

そして
『じゃあ、漢字ドリルのここからここまでテストするから覚えていて』
とやるんですね。

大体、漢字ドリルが中心になりますね。」
（『国語教育相談室』ＮＯ，１８、特集・漢字学習を考える、光村図書、
１９９７・１１、筑波大付属小学校教諭　白石　範孝）

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白石先生は、指導の実態を学年を追って語っています。

これほどリアルに実態を語った意見は、非常に貴重な意見です。




そして、次のような意見もあります。

　　　　　　・・・・・

「・・・・・結論から言うと、どうも漢字の指導が家庭学習などに回されて、
教室で行われていないところが多いと思われるんですよ。

ですから、漢字の指導をぜひ授業に取り戻してもらいたい。

そして、科学的な指導をしてもらいたいと思うんです。」
（前・国立国語研究所日本語教育センター長・当時国立国語研究所長甲斐　睦朗）

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現在は、上記のお二人の意見より、もっと、荒れているように思えるのですが、如何でしょうか。

 ＊　コメントをお寄せ下さい。（時間の関係で、返信は、していませんが、勉強させて戴いて、次に生かします。感謝です。）それから、下のマークをクリックして応援して、下さると有り難いです。

 

下記で、以前に書いたブログが、紹介されました。

 は、漢字教育の部で、売れ行きが本日は、１位です。

基本的なことが、書いてあります。この基本は、重要です。漢字指導の羅針盤のようなものです。

それをもとにした実践は、本書に書かれているより、かなり進んでいますが・・・・・・。

国字問題研究会・漢字指導法研究会

http://members.jcom.home.ne.jp/kotoba/kokuziken-index.html

こちらは、１字･１字の指導の練習帖です。僕らが、作成したものです。

学年ごとにあります。