カテゴリ:世界のベストレストラン&ホテル100
まだ、ミッシェル・ブラの一回目お読みでないかたは
こちらを先お読みください。 ミッシェル・ブラはオリジナル食器と料理をコーディネートし、 その食器を販売するという手法を取り入れた一人者のひとりと言えるでしょう! そして、ワインを注文する。 今回は、ブルゴーニュのNuits-Saint-goerge1987を注文!! ソムリエはこの年はよくないと・・・ いわずもがな、アンリ・ジャイエ。 お亡くなりになった幻の作り手で、もう日本では品薄になっている。 ソムリエが 「この年はあまり出来が良くないが、いいか?」 とひとこと。 そして、いよいよ感動のダイニングへ案内される。 まず、売店の前を抜け、通路へ。 通路とダイニングの間には川が流れるように作ってある。 そして、窓際の席へと案内された。 窓の外は、光の演出がしてあってとても幻想的だ。 白い天井には流れる雲が映し出されている。 「ワインはデカンタージュしますか?」 「いや、いいです」 すかさず、答える。 このワイン、出来が悪いのでは、デカンタするとすぐに味が消えて酸がたってしまう。 テイスティングをし、早速、乾杯! 口当たりもスムーズで甘みがある秀逸なワインである。 ここで、例のナイフの話が始まる。 「当店では、ナイフはチーズまでそのままいただくことになっています」 「それは、この地方ではナイフをずっと使うことは幸せになると信じられているからなんです」 うまい演出だ! まさに、ナイフを買ってもらうためのストーリーがここまでできている。 この80ユーロのナイフ実は完売していた。 三ツ星レストランは積み重ねてなるのではない! 最初から決まっているのだ。 さて、ミッシェル・ブラは心得えいることを最初の料理で確信する。 トップバッターが野菜のガルグイユなのだ! 30種類の野菜を使った、サラダの料理版と言っていいだろうか。 見た目の彩りもきれいだし、野菜で作った甘味のあるソースも秀逸! 野菜の甘さ、本当に実感できる。 これからは個、そして地方の時代なのだ。 大資本の口だけのまやかしは便利さ以外では通じなくなることを実感する。 続いてがホタテのポワレだ。 バターの香り、焼き加減、そして、上にのせたナッツの食感、まさに脳を刺激する! 脳ポイント! ミッシェル・ブラは脳ポイントの達人であった。 続いてがフォアグラだ。 暖めた石にのせて提供される。 見た目が見事だ。 ミッシェル・ブラスは有名店で修行経験がないそうだが、 まさに感性の人! 下に敷いてあるこの地方の南瓜が非常に甘い! そして、上には北海道のあかねというりんごが載せてある。 甘味とフルーティさマッチしていい感じだ。 続いて、とっても甘い玉葱とトリュフのランデブー。 玉葱の甘さが際立つ。 その上に、トリュフがのせてあるシンプルな料理だ。 こういう料理の提供の仕方があるのかと関心。 やはり、野菜は素材だ。 日本では食が工業化され、素材の味が薄くなった。 それを補うように、タレで食べさせている。 失われた何かを痛感した。 さあ、いよいよメインディッシュだ。 今日はことのほかボリュームもちょうど良かった気がする。 最後の、料理は鳩のローストだ。 レアな火加減が非常に良い。 弾力がありうまい! 添えてあるイチジクをつけるとさらに深みを増す。 もう、このころにはワインも酸が立ち始めてしまった。 最初の状態で合わせたかった・・・ いよいよ、チーズになった。 ライヨール地方はチーズでも有名だ。 やはりシェーブルを三つほどオーダー。 やはり、鮮度と保管でチーズは変ると実感。 うまい! デザートはフォンダン・ショコラのような仕掛けの、ガトーショコラとチョコレートのアイスクリーム。 ガトーを割ると、アングレーゼが出てく仕掛けだ。 その後、プチガトーがやはり山のように出てくる。 ひとこと ミッシェル・ブラは街中に店がない。 部屋も、七部屋くらいしかなくブッキングが困難だ。 しかし、そのおかげで、街中のホテルやアクシーが潤う。 ミッシェル・ブラは街を活性化しているのだ。 食器もオリジナルを作り販売し、生産が追いつかないほどである。 食器屋も儲かっている。 街自体を活性化しているのだ。 日本ではホテルは苦労していながら、本人は苦労しているのだろうが、どうでもいい料理を提供し、その一方客離れは進んでいる。 どうだろうか? そろそろ役割分担をすべきなのではないだろうか? 店作りはというのは確かに積み重ねだが、こつこつ作るものではないことを実感。 最初から、楽譜があるから、感動する音楽になるのだ。 ミッシェル・ブラスに最優秀脚本賞を送りたい! ミッシェル・ブラス フランスRoute de l'Aubrac, 12210 Laguiole 電話 (+33) 0565511820 Michel Bras (フレンチ / オーヴェルニュ地方) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2020.01.30 10:10:17
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