カテゴリ:大久保一彦のひとこと情報
外食産業は大きく分けますと、ランチなどの食事需要を狙った日常食マーケットと、
ハレの日を狙ったマーケットのふたつがございます。 前者の日常生活に欠かせない食をカバーする日常食の基本的なニーズはお腹を満たすことです。従って、お腹一杯でないと不満要因になるわけです。 都会でのサラリーマンのランチ需要の条件は時間もなく、予算が少ないです。 この条件下では、早い、安い、まずくない、お腹一杯というのが基本機能です。 ところで、日常食というのは、誰でもがターゲットになりうります。 それは、フレンチなどの非日常と異なり、慣れ親しんだ取扱商品だからです。 日常生活での喫食頻度が高いもの――唐揚げ、餃子、とんかつ、焼き鳥、ラーメン、 そば、うどん、ハンバーグ、ハンバーガーなどはあえてターゲットを設定しなくてもいいです。 つまり、大学生など食に関する経験が低い客層を相手にできるわけです。 食というのは経験を重ね、過去の経験と対比して、おいしい、おいしくないを判別します。 つまり、食の経験が低ければ低いほど、いい食材を使う必要がないわけです。 また、「値段はすべてを解決する」という外食産業の常識があり、 価格を相場のルート2を乗じたプライシングをすることで、 お客様が商品に求める要素をおいしさからお腹いっぱいにすることができるわけです。 メガという量の差別化はこれら、外食経験が少ない若い客層や、予算が少ない客層に向けた最適なやりかたです。 そして、健康を意識するのはある程度の年齢になり、病気になったり、健康診断にひっかかったりなどの要因があっておこるものだと考えます。 まして、若いですから、ダイエットには敏感でしょうが、健康は意識しません。 健康というのはありがたみを知った上でおこるのです。 食べ放題、メガ、サラダバーというのはこうした日常マーケットの必然から生まれたものなのです。 そして、本当に健康を考えている人は店を選びますし、だいたい外食しません。 多くの店は原価率30%でやっていますから、リーズナブルでいいものはありえないのです。まして、都心で賃料が高いとしたら、外食は利用しないでしょうということですね。 大久保一彦の本もよろしゅう 繁盛力 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.08.04 11:31:09
|
|