カテゴリ:経営者のための連続コラム
日経レストランの人気コラム”非常識”より
ドボドボドボ・・・ 「なんで、このお客様はこんなにソースをかけるのだろう?」 これは、私の新作『繁盛の天才 二時間の教え(三笠書房)』の冒頭の一行である。 私は、とんかつチェーンである「新宿さぼてん」の荻窪店で店長在任中、こんな疑問を抱いた。 それ以来、この疑問への仮説への検証を重ね、お客様がおいしいと思うには、ソースが重要な要因であることに気づいた。 庶民は肉のおいしさで食事をする習慣は日常生活に無く、ソースで食べる食習慣をしているということを発見した。 「あの店おいしくないんだけど、流行っているんですよ」 これは、私が、店舗をお手伝いさせていただいて、飲食店のオーナーからエリアの繁盛店に対してよく聞く言葉だ。 確かに、おいしさは飲食店が繁盛する最低限の条件だとよく言われる。 しかし、「おいしさって何?」と聞かれて、その問いに答えられる人は少ない。 私の事務所のそばに行列のできるつけ麺の専門店がある。 ごわごわの麺にしゃきしゃきのもやし、強烈な味付け、最後に入れてくれるスープ。 これらは、この店に限らず、どこのつけ麺の繁盛店でやっている成功法則だ。 私は、事務所を引っ越してから、多くの人をこの店にお連れした。 この店にお連れして、食後の反応を見ると、「うんめぃ!」と絶賛する人、「まずい、もう二度と来ない」という人のふたタイプに分かれる。 私は、この店にお連れした人たちの、職業、店舗、食生活、今の生活などを常日頃聞いてみる。 その結果、上記の二つの答えはどうも日ごろの食習慣に依存しているのではないかという仮説を立てるに至った。 そして、味覚生理学やおいしさについて述べている多くの文献を読み漁り、検証を深めた。 次回に続く お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.02.08 07:00:55
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