カテゴリ:経営者のための連続コラム
寒露の特別講座 サービスの差別化(4)~日々の運営水準アップ
~『商売繁盛の達人』2012年4月号より ふたつの意識づけの手法 さて、次に進みましょう。 日々の運営の水準アップをするには次の二つが重要です。 ① 朝礼などの日々のミーティングを活用したロールプレイングを実施する。 ② スキルアップのために必要なトレーニングをワークスケジュールに組み込む では具体的に見ていきましょう。 ① 朝礼などの日々のミーティングを活用したロールプレイングを実施する 朝礼などの日々のミーティングを活用してロールプレイングを行います。 「なぜロールプレイングを行うんですか?」とよく聞かれますが、理由はたくさんあります。 まず一つ目は、『練習』を繰り返すことです。 サービスマンはサービスをすることでお客様からお金を頂いています。プロ野球選手は野球を、プロゴルファーはゴルフをすることでお金を頂いています。野球選手もプロゴルファーもお金をいただくために練習していますよね。 しかし、サービスマンはどうでしょうか?あなたの店の社員はどうでしょうか?特に、時給900円のパート・アルバイトはどうでしょうか?パート・アルバイトは家で練習をしているでしょうか? あなたの店のパート・アルバイトは家に帰って、お客様との会話を家族に手伝ってもらって練習し、お酒の注ぎ方の姿勢やグラスの持ちかたなど、練習していますか?答えはNOでしょう! もし、そんなパート・アルバイトがあなたの店のスタッフであったら、あなたのお店のレベルはかなり高く、大繁盛しているはずです。 よく即戦力と言いますが、パート・アルバイトには即戦力はいないと考えるべきでしょう。 しかし、お客様にとってはパート・アルバイトであったとしても、お金を払う以上、プロでないといけません。 プロ、すなわち、能力がある実際の人数は少数ですから、“仕事がない”と言われる時代ですが、ごく少数の能力がある人間にとっては、いくらでも職が選べる環境下なのです。野球のフリーエージェントではありませんが、それなりのサービスのプロはそれなりのギャラを払わなければ雇えません。“豊かさ”が成熟した経済環境下では、即戦力のパート・アルバイトを採用することは奇跡です。 したがって、時給で募集したパート・アルバイトの多くの心理は、店にいて作業をすることでお金をもらうという意識で、もはやプロのサービスマンではないのですが、これからの時代、生き残るにはこの状態を変えないといけません。そのために、店側で準備した教育・訓練をある程度の実施しなければ、単なる作業員が運営している状況は変わりません。人手不足も、運営水準の低さも変わりません。 そして、人が足りない環境は人がやめない環境づくりとチームマネージメントで解消できます。 まず、あなた自身の意識を変えるということが大切です。 あなたがその意識を変えたら、スタッフにも徐々に伝わるでしょう。そうすれば、お客様にサービスしている時に格好良く、プロらしくサービスをしようと思うでしょう。 ロールプレイングをやる意味は、練習することでその基本動作を身につけ、習慣化し、意識せず自然にやっている、すなわちサービスのプロに近づくことです。 「意識して練習を繰り返した結果、無意識にプロとしてのサービスが自然にできていた」 これがプロ養成に大切なのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.10.22 14:19:24
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