カテゴリ:経営者のための連続コラム
GW連続講座 価値観経営を成功させるための価格の決め方 その21
~会報四方よし通信2013年7月号より 3-2-2 対比によるアップセリング お客様と人間関係ができ、ある程度のおつきあいするようになると、「何かいいワインない?」「何かおすすめない?」という質問をされます。 このおすすめというのは初回来店時に尋ねられる“おすすめ”とは違います。 初回来店時のおすすめは「失敗しないためのおすすめ」で、人間関係ができてからのおすすめは「一歩前にいきたい」という潜在意識からのおすすめなのです。 言い換えますと、「今まで食べたり飲んだりしていたもの何かと違うもの出会いたい」というメッセージなのです。 このときに、現状の好みと明確に違いあるものを同時に比べていただくことが“対比によるアップセリング”です。 おわかりいただけるかと思いますが、アップセリングをするには目の前にいるお客様の過去の履歴や好みを把握していないとできません。 つまり、人の出入りが激しいパート・アルバイトで運営する飲食店には、なかなか難しいことなのです。社員や個人店がやるからこそできることなのです。 アップセリングのポイントは、教育ですから、同時に二つまたは三つを体験し比べていただき、“味の違い”“素材の違い”“技術の違い”“価格の違い”を知覚していただくことです。 したがって、「500円違うとこう違うんだ」「部位が違うとこう違うんだ」という感想をひきだすことができたら成功と言えるでしょう。 よく、プロモーションで“ワイン会”をやりますが、これはこの違いを知覚していただくことが目的です。そうすることで、価値観の多様化ができ、ある時から自然にハマっていくからです。 もちろん、ワイン会をしなくても、日々の営業でできるわけですが、対比による提案というのは日本の飲食店では極めて低いと言えるでしょう。 アップセリングの提案をするときは、明確に違いがわかるものを選ぶことがポイントです。 私がよく勉強に参ります新橋の『第三春美鮨』では、握ったシャリと握らないシャリとか、クロアワビとメガイアワイとか、天然シマアジの背と腹のように対比して食べることを随所に行います。それによって教育を受けていくわけです。 おお大久保一彦の本 非常識に売れる最強メニューがだれでもつくれる成功方程式 [ 大久保一彦 ] お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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2024.05.13 18:57:18
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