テーマ:グルメな仕事(992)
カテゴリ:経営者のための連続コラム
実は、このセミナーでお話してきた演出の話とは、台本至上主義の発想から、脱却するためのヒントだったわけです。
「台本ではなく、お店の演出をどうするか?」 こう、考えられなければならない時期になったということです。 それにしても、なぜ誰もが似通った台本に頼ってしまうのでしょう。 それは、私たちの誰もが「トレンド」を指標にして台本をつくるからです。 トレンドを指標にしながら台本を描けば、その脚本のキーは、当たり前の話ですが「トレンド」となります。 しかし、「トレンド」は誰もが取り入れるものです。 その、結果、同じような台本になってしまうのです。 そして、トレンドが――新しい商品や商売が出尽くしたとき、今度は私たちはどうするでしょう。 まずは、既にどこかにある商品や商売をアレンジすることを考えるはずです。 しかし、それではなかなか差がつきません。 そこで再び、差をつけようとして、新しいトレンドを探す。 この繰り返しなのです。 商売の永続性を考えるなら、ぱっと火がついて消える可能性がある「トレンド」をあまり気にしない方がいいのです。 「みんながやっているから」という心理に商売も負けて、流されてしまいがちです。 まず、変人でないといい台本は書けないのです。 それならば、どうせ差がつかないのなら、脚本はどこにでもあるものを使えばいいのです。台 台本ではなく、演出で勝負することを考えた方が面白いのではないでしょうか。 商売の脚本は、シェークスピアと同じ著作権フリー。 特許などなどの特殊な要因に守られていない限り、その業態は取り入れられていきますから、台本自体に頼っていては、なかなか差は出せないのです。 しかし、演出はその個人の感性でできあがるので、誰もが同じものを作ることはできません。 様々な要因で、それはまったく違うものになります。 だから、真似しにくいのです。 秀でた台本は有限かもしれません。 しかし、演出の可能性は無限にひろがっています。 大久保一彦の本 ![]() 【送料無料】善の循環経営 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011.10.23 17:55:46
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