テーマ:おいしい【お鮨】めぐり(349)
カテゴリ:すし協同研究所
流れを切り返す酢〆
かの有名な『すきやばし次郎』はその日に提供する鮨の順番が決まっており、お品書きは言わばプログラムになっています。 このように、鮨は食べる順番によって感じ方が変わりますから、高級店にとっては食べる順番、すなわち、流れはとても大切です。 また、この流れはオペラや観劇のように、全体をストーリー建てて楽しむことができますので、ある一定の水準に達した食べ手に感動を与えることがあります。 ただし、ある一定の水準に達するには、量稽古によって培われる既知、経験、見る技術、そして、“審美眼”が必要です。 『行天』でも、2018年11月の訪問で酢を効かせた小鰭が提供されました。 『すきやばし次郎』や『行天』のようにコースの流れを重視するときに、プログラムには見せ場を二つ、三つあります。 したがって、見せ場のあとに言わば“幕間”があり、酢の効いた小魚を口直しの位置づけで提供してリセットするのがそれにあたると言えるでしょう。 このため、流れのある鮨店では、あえて酸が聞いた酢加減にして調整するのです。 ※材料としての小鰭の説明はこちらをご覧ください。 本日のおすすめもこちら! ◆◆すし技術教科書 江戸前ずし編 / 全国すし商環境衛生同 / 旭屋出版 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.12.30 23:56:56
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