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《長男の小野禎一氏の握る大雪の鮨》すきやばし次郎@東京都・数寄屋橋
“飲食店の勉強代行業”の大久保一彦の大久保一彦は数寄屋橋に出没しております。 大雪の次候「熊蟄穴(くまあなにこもる)」の今宵は、今年最後の『すきやばし次郎』でのお鮨の勉強です。 これまでの訪問では、小野二郎さんご本人に握っていただいてきましたが、本日は重鎮のご来店か、初!!ご長男の小野禎一氏(59歳)のポジションで楽しみます。 ご長男さんはすきやばし次郎本店の店主として、二郎さんをサポートしながら店を切り盛りしています。ちなみに、次男の小野隆士は2003年に独立し、すきやばし次郎六本木店を開いてミシュラン二つ星に格付けされています。 まずは、菜花のお浸し。 用意しちゃったから食べてと切符のよい禎一氏。 握りは鮃からスタートです。 本日は、初めての禎一氏のポジションということで、まず、いいことがありました。 それはネタの切りつけを見ることができることです。 まず、最初の鮃の切り付けの厚さにびっくりしました。 さて、実食してみましょう。 心持ち大きめに感じるシャリ。二郎さんも同じシャリをとっています。 鮃を食べた印象は禎一氏はシャリ感がある印象です。もちろん、厚く切りつけた鮃の良さが出ていて、握りとしてもバランスがよく、おいしいです。 二郎さんの白身の記憶は、コリッとして、噛みしめると魚の味わいが増し、酢の感じがある印象で、しかも白身の厚さを感じないので、同じ握りでも全然違うなと思いました。 続いて、墨烏賊。 墨烏賊のコリッと食感で厚く切りつけた複雑な味わいが楽しめます。 さて、最初の山場の赤身、中トロ、大トロです。 本日は大間の鮪だそうです。 地震の影響で鮪がいなくなっていると禎一氏はとなりのお客様に説明しています。 やはり厚い切り付けの赤身。 藤田さんの鮪らしい、柔らかい食感で、香り、味わいもイメージ通り。 脂がのっていて、大雪の頃の鮪らしいです。 中トロは爽やかな酸が広がります。 二郎さんと違うのは、酸の余韻ですね。 これは鮪自体か、寝かせた日数に由来する個体差かもしれません。 最後に、大トロ。 大判のポストイットくらいに薄く切りつけています。 脂がたいへんのっていていい鮪です。 続いては、小鰭。 切り返しの位置づけなのでしょうが、酢は脂がのっているせいか、優しく感じます。 冬の真鰺と続き、車海老です。 車海老の火入れの加減が良く甘いです。 後半は細魚から。 赤貝は香りよく、長崎の鰹が続きます。 鰹の表面はしっかり藁焼きにして薫香がありますが、中はしっとり柔らかです。 煮蛤は、江戸前らしい火入れです。 やや甘い、薄めの色のツメがうまいです。 真鯖は〆加減が良く、雲丹、小柱、イクラと続きます。 はやいもので、穴子です。 禎一氏から追加は良いですか、と尋ねられましたが、お腹がいっぱいです。 ややシャリが大きいのかな・・ ふっくら、ツメがうまいです。 玉子焼き、メロンでお会計です。 二郎さんと握りの雰囲気が違いますが、おいしかったです。 握りの雰囲気は『すし処めくみ』の山口さんに似ているように見えましたが、食べるとちょっと違いますね。 禎一氏が二代目小野二郎を襲名すればよいのではないか、と思ったおいしい鮨でした。 また、禎一氏の鮨も食べてみたいですね。 最後に、二郎さんにお写真をお願いしました。 すきやばし 次郎 〒104-0061 東京都中央区銀座4丁目2−15 塚本素山ビルディング 電話 03-3535-3600 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.11.17 09:33:50
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