テーマ:おいしい【お鮨】めぐり(344)
カテゴリ:すし協同研究所
「トビ」の食材
最高の食材をごく一部の人間は「トビ」と言います。 この言葉はネットで調べても出てこないし、一般的でないのだと思います。 最近、校了した原稿を見て編集担当者から「トビってどういう意味ですか」と尋ねられました。 私は、一旦、「ピン(頂点)の食材の中でも、さらにピン(頂点)の食材を「トビ」と言っています。一部の扱う業者で「トビ」と言っていると脚注をつけてください」と応えまして、その由来を私はネットを調べながら、考察してみることにしました。 いろいろ調べた結果、「飛び切り」に由来するのではと確信しました。 つまり、ピン(頂点)の食材の中でも「飛び切り」の食材を「飛び」と言うのだと。 この「トビ」の食材は、お金を積んだからと言って買うことはできません。 とても貴重な食材のために、その価値がわかる“審美眼”を持った料理人に届けられます。 あわせて、仲買人はその店のお客様にふさわしい食材を届けます。 つまり、料理人の“審美眼”だけでは成立せず、そこに通う客人にも“審美眼”が必要です。 “審美眼”を持ち合わせたお客様の多い店に、ほとんどの店やお客様にに知られることもなく届けられています。 そして、この取引に価格交渉は存在しません。 信頼関係で結ばれた仲買人と料理人が相対して初めて成立する取引なのです。 私も“審美眼”を養いたくて『行天』や『う越貞』に通うのです。 ※Goo辞書の「飛び切り」(https://dictionary.goo.ne.jp/jn/159917/meaning/m0u/) [名・形動]なみはずれてすぐれていること。最上級であること。また、そのさま。副詞的にも用いる。「飛び切りな(の)品」「飛び切りすばらしい贈り物」 ![]() お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2018.12.31 00:00:48
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