テーマ:日本料理(369)
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《しみじみとする完成度の高い料理で魅了》まき村@品川区南大井
コンツェルンのご縁で昨年より日本料理の勉強させていただいているのがこちら『まき村』です。最近の東京に限らず、日本料理限らず、料理屋は食材に贅を尽くして「参ったか作戦」になっているように思います。リーマンショック後のグローバル化によって新興の富裕層が増えたり、インバウンドが増えて、審美眼よりも、わかりやすさにわかりやすさを供する店が増えたということなのでしょう。しかし、時はコロナにより鎖国の時代。 陰謀論渦まず、この時は、敢えて流れに逆らい、料理の技術や店主の心意気や審美眼を磨くのが仕事上良いと考え、こちらに敢えて勉強に参っている次第でございます。 さて、今宵の松葉蟹からスタートです。 『まき村』の特徴はとてもすばらしい食材の仕入にあると思います。 味のしっかりした松葉蟹です。 蟹は漁港に出向き抑えるのが一番です。ただし、消費地は市場から遠いのでぶくぶく活かしで流通しています。しかし、漁港から市場を回るといつの蟹かわかりません。 「ぶくぶくついているのにおかしいな・・」というやつですね。 日帰り船の産地の名店ような蟹を入れるには、仲買人と友人や家族のような関係らなないといけません。 いつも一定水準の蟹が入っているようで、これは仲買人から選べている証しなのでしょう。 今日は連れが甲殻類アレルギーです。 アレルギー対応の代替えの料理も仕事柄たいへん勉強になるのですが。 こちらは下関の天然のとらふくです。 下関では「不具」をきらい「ふく」と言います。 下関の『ふくえもん』の大将の松井さんの言葉そのままですが。 白子の蕪すり流し椀 白子の甘さと蕪の甘さ。骨格をなすお出汁。 大変すばらしい煮物椀です。 やや身厚の江戸前の鮃 少し食感がある味わい深い千葉の鮃です。 塩、ちり酢、薄口醤油 塩昆布、真妻山葵にて 脂がのっている縁側が甘いです。 館山の縞鯵 包丁技術がすばらしいので、凛としてますが、活〆ではなく表面がぬるっと、な、海苔との相性が抜群 氷見の鰤、蒸してごま油を軽く塗った小蕪 中がレアでステーキ風 蕪は剥かずに、蒸しています。 たいへんおいしい。 せいこ蟹 真薯銀餡 アレルギーの代替えは鱶鰭です。 分厚い鱶鰭。 これもおいしそう。 松阪牛イチボのローストビーフ 揚げ里芋と生でも食べられる子槍烏賊、 みぞれ仕立て そして本日の〆は名物の鯛茶漬けです。 糠漬けがこれまたうまい。 淡路の天然真鯛の鯛茶漬け タレはおこげに・・ ラフランスの摺流しとミルクプリン 本日も大変勉強になりました。 まき村 〒140-0013 東京都品川区南大井3丁目11−5 電話 03-3768-6388 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.06.05 10:31:10
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