カテゴリ:修行について コーチの予備軍の方へ
1 修行は必要か
私の会員でミシュランの格付けがなされたり、『食べログ』の高い評価を受けている店が多いです。 そして、その中には料理屋で修行をしていない店もままあります。 したがって、修行は必要かというとそうでもないとも言えます。 ただし、修行にはメリットがあります。 そこで、修行をなんのためするかを考えましょう。 まず、提供できるお料理は、これまでの、既知や経験や技術以上にはなりません。 修行によって提供できるお料理の既知や経験や時間をかければ技術の習得ができます。 例えば、とんでもなくすばらしい鮪でも見たことがなければ、福岡の『鮨行天』のようにとんでもなく感動する鮪は出せません。 ただし、それをわかる既知や経験があるお客様はほとんどいないし、ある程度、回数を重ねないと感動的な鮪が出るとは限らないので、修行は必要ないというのももっともな話です。 修行が必要かどうかは、あなたがどうなりたいか、開業する店が目指すものをどこにするかで変わります。 飲食店でなんとか生計を立てれば良いくらいの考えであるなら、そんなに修行は必要ないかもしれません。 第二に、「とび」と言われる食材は行く店が決まっています。 どんなに市場に通ってもそのような食材を目にすることはないでしょう。 したがって、その水準の店で修行すれば、その食材を見て、既知や経験を得ることができます。 超一流の料理人になりたいなら、より高い食材を見て食べて、既知や経験をすることは大切なのです。 そして、技術は量を積まねばなりません。 私は、極まるおいしさは、その食材を活かす総合的な技術が必要です。 そして、さらにメインの食材はもちろん、薬味の葱やあしらいを切る包丁技術がさらに重要です。 最高の食材を引き立てるすばらしい薬味を切るには量稽古が大切です。 つまり、既知、技術の量稽古をして、一流のお客様のお目にかかる経験をしないといけないのです。 見たことも食べたこともなければ、それ以上の料理は出せません。 もちろん、修行しなくても、『江戸前晋作』に西村さんのように、これだという店を見つけて何年もかけて食べ尽くして経験を積むということでも良いのです。 量を重ねれば、いつか目に見えた質に転換しますので。 ただし、100回は通う必要があると思います。 いきなり、見えるようになります。 ![]() 『鮨行天』の蛇腹のトロ。 本日は、逆さにして食べてとのこと 口に近づくと香りが良くて、一気に爽やかな酸が広がります。 余韻は優しく持続。 脂ののったトロ 今宵も境港のまき網漁 ![]() カマのトロ 爽やかな酸がきて鉄のニュアンスが広がり余韻まで持続しています。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2021.12.14 15:37:09
[修行について コーチの予備軍の方へ] カテゴリの最新記事
|
|