テーマ:グルメな仕事(992)
カテゴリ:経営者のための連続コラム
今の時代、業績の良い店と業績の悪い店の違いはぱっと見ではわかりません。
私は華々しくテレビなどでご活躍のかたの紹介を受け、 経営指導にうかがい損益計算書を拝見することがあります。 損益計算書を見て驚くんですね。 「大変だな・・」 と。 そんなこともあってか、 「大久保さんは店のどんなところを見るんですか?」 と、聞かれることあります。 ありますというより、多いと言ったほうがむしろよいかもしれません。 私は「何も先入観を持たず、何も考えず店に行く」と答えます。 このような店でも同じようにします。 面白いのは、ぱっとみは華々しいが実際台所は火の車の店に先入観を持たずに客として利用すると、「?(なんだろう?)」と感じることが多いのです。 この違和感が実は大切です。 不振店には必ずこの違和感があるからです。 はじめにでも書きましたが、 私は繁盛店と不振店の差をつかむべく、 日本全国やアメリカ、ヨーロッパの多くの繁盛店を、 業種を問わずとにかく店を視察してきましたし、今でも視察します。 その回った数は独立してから1万数千件、 繁盛店と不振店の差を掴もうと思ってからも数千店舗をまわりました。 量芸子とはよく言ったもので、このようにたくさん店舗を診ると、 繁盛店か不振店か入った瞬間にわかるようになりました。 そうなんです。 この入った瞬間に感じる空気の差こそ、 繁盛店(正確には良い店)とそうでない店の違いなのです。 私はこの空気の差を感じさせるものは何かとずっと考えてきました。 そのためにはじめたのが、全国の繁盛店のオーナーや店長のインタビューです。 もう、数百人にインタビューさせていただきました。 その結果、差を生ぜしめる原因がいくつかあることがわかりました。 それでは、不振店に欠けている代表的なものをいくつか書きましょう。 (図1-1)不振店に欠けている点 1 営業のスキルが低い 2 店や会社の進むべき方向――すなわち、やるべきことやコンセプトが 明確でないので、やっていることに一貫性を感じない。 3 ターゲット像が明確でない 4 集客に必死で、お客様がせっかく来店していても、再来店しない。 5 お客様の心の変化に敏感でない 6 従業員がお金のためにだけに働いている まず、1の営業のスキルが低いというのは致命的です。 商品開発力、接客技術、広告メディアを使いこなす技術、 人間力、センス、オペレーション力などお店を支える技術は欠くことができません。 もし、この要素が不足しているのであれば、知識を高め、不足した部分は専門的な技術がある人間を招聘しないといけません。 2~6の項目は共通していています。 本コラムでこれから述べていきます小さな感動がリンクしていることです。 お店の運営は、お客様の不満にならないという土台の部分と、 お客様の感動を呼ぶ部分とふたつに分けられます。 お客様を増やすにはこの双方が大切です。 1はその不満にならないための要素が多く、 2~6はお客様のほんの一歩先をゆき、 お客様の心を刺激して感動を与えること意味します。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2010.07.16 18:49:50
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