ウルトラマンタロウ 第53話「さらばタロウ!ウルトラの母よ!」
割と明るいお通夜だった。「笑い枠」で鍛えられた甲斐がありました。ウルトラマンタロウ 第53話「さらばタロウ!ウルトラの母よ!」泣けて燃える素晴らしい最終回。このお話でウルトラシリーズは完結してしまった。光太郎は夢の中でウルトラの母に会う。「もうすぐあなたの人生を変えてしまう大きな事件が起きます」。ウルトラの母の指さす先には光太郎が一年前、日本に帰ってきた時に乗っていたタンカーがあった。船長は健一君のお父さんだ。しかしタンカーは怪獣サメクジラに襲われ爆破してしまう。「誰にも助けることはできない。例えウルトラマンタロウでさえも」。落胆する光太郎。「あなたがしなければならないことがあります。命を掛けてでもしなければならないことがあります。それはあなたが自分で見つけなければなりません」。夢から覚めると目の前に健一君と親友の一郎君がいた。一郎君の父親も船長をしている。しかしその船は伊豆沖で怪獣に襲われ沈没したとの情報が入る。健一君は一郎君を慰めるがタロウもZATも何もしてくれなかったと八つ当たりされる。さらに「君のお父さんはまだ生きているじゃないか!」と健一君のお父さんのフォトスタンドを床に叩きつける。涙を流す健一君。その後、光太郎はパトロール中にサメクジラを発見。しかし夢で見た光景と同様にタンカーが大爆発する。光太郎はタロウに変身しようとするが隣に北島がいる。結局ZATはサメクジラを取り逃がし、タンカーの乗組員全員死亡という最悪の事態となる。名古屋章隊長は引き続きパトロールを命令。そして光太郎だけ呼び止める。「つらいな。お前がZATの隊員になったのも白鳥さんの船に乗っていたからなんだ。白鳥さんの家へ行ってやれ。健一君を頼むぞ。お前にしかできないことだ」。名古屋章がかっこいい。光太郎は白鳥船長の死を伏せたままにしておくつもりだったが、会社からの訃報の連絡で健一君に知られてしまう。そこへサメクジラが上陸。街を破壊しまくる。「健一君!あの怪獣だ!あいつが君のお父さんをやったんだ!」。光太郎はタロウに変身、サメクジラに立ち向かう。そこにウルトラマンレオそっくりの宇宙人バルキー星人が出現するがZATの加勢で撤退し、サメクジラを倒すことに成功する。しかしタロウは空を見上げたまま飛び去ろうとはしない。悔しさのあまりウルトラマンたちのソフビ人形を叩き割る健一君。「僕は悔しいんだ!あの時タロウが駆けつけてくれたら怪獣は倒せたんだ。それなのに僕のお父さんや一郎君のお父さんは助けてくれなかった!」。光太郎は健一君に厳しく諭しつつ「タロウはタロウで頑張っていたんだよ」とヒーローの限界について触れる。そして自分がウルトラマンタロウだと告白する。これから自分の力だけで生きていくことになる健一君に「そんな苦労を君だけにはさせない。僕も一人の人間として生きていくぜ。僕はもうウルトラのバッヂを頼りにはしない!」と言うと変身アイテムであるウルトラバッヂをウルトラの母へ返す。「光太郎さん、あなたもとうとう見つけましたね。ウルトラのバッヂの代わりにあなたは生きる喜びを知ったのよ。さようなら、タロウ」。こうして光太郎はタロウの力を自ら封印した。そこにバルキー星人出現。「健一君よく見ておくんだ!人間には知恵と勇気があることを!」。光太郎はバルキー星人をオイルプラントに誘導。タンクの爆破を利用して見事バルキー星人を倒す。「健一君見ろ!人間の力で星人をやっつけたぞ!」。その後、光太郎はZATの仲間に別れを告げて旅に出る。見送る名古屋章隊長。「お前の言う勉強とやらを精一杯やってくるんだ」。新宿の歩行者天国。笑顔で雑踏に消えていく東光太郎。「タロウ!ウルトラマンNo.6!」お・わ・り