座頭市物語 第26話「ひとり旅」
少女A 中森明菜座頭市物語 第26話「ひとり旅」 脚本 直居欽哉 監督 三隈研次市は久しぶりに生まれ故郷の村に帰ると子どもの頃世話になった良海和尚(渡老人・勝新のリアル義父)と再会する。和尚はフグ食うわ酒飲むわのフリーダムな男。市にしばらく寺で静かに暮らすよう勧める。和尚の身の回りの世話をしていたのは働き者の五作(御家老こと藤枝課長)の娘・おゆみ(阿部玲子)。市が村を出てから生まれたが五作から市のことは聞いていた。市はおゆみからも村にいるよう勧められ、寺の手伝いをするようになる。ところが市を狙うやくざ軍団が村に乗り込んで来る。早速和尚を訪ねると博打を開くため寺を提供しろと脅す。市は迷惑を掛ける前にこっそり村を出ようとするが、和尚に引き留められる。さらに仕込み杖を取り上げられる。「この杖を持っている限り、お前は地の果てまで泥まみれになって逃げまわり、お前の心は曇ったままで一生を終わることになるぞ」。そう言って土の中に埋めてしまう。市は村で平和に暮らすことを決め、和尚の代わりに檀家回りをするが「えへんえへん…般若~えへん…ゴホゴホ・・・般若~~」とアバウトなお経を唱え和尚顔負けのフリーダムぶりを発揮。そこへやくざ軍団が襲撃。いてもたってもいられず市は棒切れで撃退するが複雑な心境。そんなこんなでやくざたちが続々とやってくる。その一人、凄腕イケメンやくざの源次(竹脇無我)にからすの松(中尾彬)が近づく。松は懸賞金の上前を当てにするセコいチンピラで源次が最も嫌いなタイプ。市の首には五百両の賞金が掛かっていた。土地の親分・長兵衛も色めき立つ。源次に唾を吐き捨てられた松は今度は長兵衛に接触する節操のなさ。やくざたちは市を探して村中で大暴れ。おゆみと洞穴に身を隠していたが発見される。そこへ源次が現れやくざたちを皆殺し。市に勝負を申し込むが、市は仕込み杖を一生持たないつもりだ。「待ってるぜ、お前が仕込みを持つ日まで」。そんなこんなで村人たち激怒。市に村から出て行けと迫る。そんな村人たちに和尚は説教。お前たちは罵る前に何故助けてやろうとしないのか。市はこの村の生まれだ。いわばお前たちときょうだいのようなものではないか。一生懸命生まれ変わろうとしている市を追い出そうとするのか。次の朝早く、村を出て行くする市の姿があった。すかさずやくざ軍団襲撃。滅多斬りにする。しかしそれは市ではなく、村からやくざ軍団たちを追い出すため市の身代わりになった和尚だった。市は無言で泣く。和尚の亡骸は市と村人たちによって土葬される。土に埋まってく和尚の棺桶。その土の中から市の仕込み杖が出てくる。市の怒りが燃えてくる。そっとその場から離れようとするがおゆみや村人たちから引き留めるられる。この村で一緒に暮らしてくれ。またしても無言で泣く市。地面にふれ付して。しかし市の気持ちは変わらなかった。やくざ軍団や長兵衛一家を斬りまくって全滅。そして源次も瞬殺すると生まれ故郷を後にする。松が雇ったやくざたちにつけ狙われているとも知らず。お・わ・り