「薄桜鬼」の二次創作小説です。
制作会社様とは関係ありません。
二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。
土方さんが両性具有設定です、苦手な方は閲覧なさらないでください。
性描写を含みます、苦手な方はご注意ください。
「勝っちゃん、何を・・」
「トシ、お前が悪いんだぞ?」
勇はそう言うと、いきなり前戯も無しに己のものを歳三の中に挿入した。
「あぁっ!」
「お前の中、程良く締め付けてくるぞ。」
「やだ、やだぁ!」
「嫌がっても、締め付けているぞ。」
隣室に眠っている娘達を起こさぬよう、歳三は必死に声を抑えた。
しかし、勇はその事を知ってか、激しく歳三を責め立てた。
「トシ、愛している。」
勇は歳三の中で達した。
「勝っちゃん、何で、こんな・・」
「俺は今まで、お前が不憫だと思っていた。家の為に好きでもない男の元に嫁いで、暴力を振るわれて・・」
勇はそう言いながら、歳三の白い肌に痛々しく残る痣を優しく撫でた。
「謝らねぇでくれ。俺は、大丈夫だから。」
歳三はそう言いながら、勇の唇を塞いだ。
「トシ?」
「お願いだ、勝っちゃん・・あんたの子を俺に宿してくれ。」
「いいのか?」
「もうこの家には用はねぇ。父さんの身体も、会社の問題も全て解決したんだ。俺がこの家に居る必要なんてねぇ・・」
「そうか。」
勇はそう言うと、歳三を抱き締めた。
「こうしていると、何だか学生時代に戻ったみたいだな。」
「あぁ・・もし、あの頃みたいに自由に生きられたら、良いのに・・」
「生きられるさ、今でも。」
(義姉さん、遅いな。)
信也は中々自室から戻って来ない義姉の身を案じ、彼女の様子を見に行った。
すると、部屋の雪見障子越しに歳三の足袋に包まれた白い足が見えた。
暫く信也が廊下で部屋の様子を見ていると、歳三の身体が持ち上げられ、それは静かに律動を始めた。
信也が恐る恐る部屋の障子を破って中を覗くと、そこでは歳三が兄の部下である男の膝上に抱かれ、彼と深く繋がっていた。
歳三の紫の瞳は熱を帯びて潤み、夏の陽光を弾いて妖しく煌めいていた。
男は己の身体ごと歳三の身体を抱き潰すように組み敷くと、欲望を解き放った。
あの時、自分が見たものは幻ではなかったのだ―信也はそう思いながら脱兎の如くその場から逃げ出した。
「どうした、トシ?」
「・・いや、何でもねぇ。勝っちゃん、まだあんたが足りねぇ・・」
歳三はそう言うと、勇にしながれかかった。
信夫の急死から一ヶ月が過ぎた。
歳三は高校の同窓会に約10年振りに出席した。
車で西口家本邸がある房総半島の小さな町から東京まで運転しながら、歳三は時折自分の頬を撫でる潮風心地良さに自由を感じた。
「みんな、久しぶり!」
「え、誰!?」
「嘘、信じられない!」
同窓会の会場であるホテルの宴会場に歳三が入ると、高校の同級生達は彼の余りの変わりように驚いていた。
それもその筈、高校時代の歳三は豊満な胸を晒しで潰し、女子の制服を着る事を一切拒否し、動きやすいズボンを穿いては良く男子達とつるんでいたのだった。
それが今は、あれ程忌み嫌っていたスカート、もとい高級ブランドの真紅のワンピースを着て、ルブタンの黒地に裏が赤のピンヒールを履いている歳三の姿を見た一部の元男子生徒達は少し色めき立っていた。
「土方君、暫く会わない内に綺麗になったね?旦那様から毎日愛されているの?」
「その逆。旦那は俺に暴力ばかり振るって、外で女作って、挙句の果てには女の家に帰る途中で事故って死んだ。」
「じゃぁ、これからどうするの?」
「もうすぐ49日が明けるから、さっさと姻戚関係終了届出してあんな陰気臭い家、出て行ってやるよ。」
「へぇ、賢いわね。でもさぁ、愛人が子供連れて家に来たらどうするの?」
「そん時は貰うもんはちゃんともらう。やられっ放しなんて俺の性根には合わねぇからなぁ。」
「うっわぁ、絶対に敵に回したくないタイプだわ~!」
ホテルから出て二次会の会場である居酒屋で歳三が同級生達とそんな話をしていると、そこへ店員がこの店で一番高い刺身盛りをテーブルに運んで来た。
「頼んでねぇぞ?」
「あちらのお客様からです。」
「へ?」
歳三がチラリと奥のテーブル席の方を見ると、そこには仕立ての良い白いジャケットスーツを着た金髪の男が居た。
「三次会行く人~!」
「悪ぃ、俺パス。」
「え~、つまんないの!」
「またの機会でってことで!」
店の前で三次会のカラオケへと向かう同級生達と別れ、宿泊先のホテルに帰る為にタクシーを待っていた歳三の前に、あの金髪男が現れた。
「良かったら、この後一緒に飲まないか?」
「あぁ、いいぜ。」
居酒屋から近いショットバーで金髪男と飲んだ後、歳三は彼と共にホテルの部屋に入った。
「あっ」
少し酒を飲み過ぎてしまった所為か、歳三が覚束ない足取りで部屋に入ると、金髪男は彼をベッドへと押し倒した。
膝丈のワンピースの裾を男に捲られると、白い足を包む漆黒のレースのガーターストッキングが、間接照明の橙色の光を受け、彼の目には艶めかしく映った。
「俺を抱きてぇんだろ?来な。」
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