※BGMと共にお楽しみください。
「進撃の巨人」の二次創作小説です。
作者様・出版者様とは関係ありません。
二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。
リヴァイが両性具有設定です。苦手な方は閲覧なさらないでください。
「リヴァイ、居るか~!」
「うるせぇな、朝っぱらから屯所(ここ)に何の用だ、ケニー?」
年末の大掃除で忙しいリヴァイは、そう言うとケニーを睨みつけた。
「ちょっとお前ぇに頼みがあるから来たんだが・・」
「断る。」
「まだ何も言ってねぇだろうが。」
「どうせ、お座敷に出てくれと言うんだろ?年末の大掃除でクソ忙しいっていうのに、俺を何だと思っていやがる?」
「タダでとは言ってねぇだろ?なぁ、頼むよ。」
「他を当たれ。」
「隊長、道場の掃除終わりました!」
「エレン、次は平隊士部屋だ。いいか、埃ひとつ残すんじゃねぇぞ。」
「はい、わかりました。」
「リヴァイ、この坊主が、前にお前が話していたお前の弟子か?坊主、名は?」
「エレンと申します!」
「可愛い顔してんなぁ、丁度いいかもな。」
「ケニー、そいつは舞妓に向いてねぇ。ただでさえうるせぇのに、お座敷なんかに出したらすぐにボロが出ちまう。」
「酷いですよ、リヴァイさん!」
「酷いも何も、事実だろうが。」
「う・・」
リヴァイにボロクソに言われ、しゅんとしているエレンの姿は、まるで飼い主に叱られた子犬のようだった。
「伯父さん、来てたの。」
「ミカサ、お前随分会わねぇ内に別嬪になったなぁ?」
「どうも。」
「お前の幼馴染を少し借りてぇんだが、いいか?」
「駄目、あんな魔窟にエレンを連れていけない・・ので、わたしがエレンの代わりに行こう。」
「まぁ、ミカサなら大丈夫そうだな。残りはあと一人・・」
「二人共、早く平隊士部屋掃除しないと・・」
襷掛けをして頭に手拭をしたアルミンが丁度三人の傍を通りかかった。
「坊主、名は?」
「アルミン=アルレルトです。」
「可愛い顔してんなぁ。リヴァイ、こいつならいいだろ?」
「問題ない?」
「え、ちょっと待って・・」
その日の夜、エルヴィンは会合と称した酒宴に出席していた。
「今晩わぁ~」
「おぉ、来たか!」
座敷に入って来たのは、舞妓二人と、何処か妖艶な雰囲気を漂わせている芸妓一人だった。
その芸妓の顔を見た瞬間、エルヴィンは思わず声をあげそうになった。
その芸妓は、リヴァイだった。
「スミスはん、お客様がお見えどす。」
「わかった。」
エルヴィンが宴席を中座して女中に案内されながら客人が待つ部屋に入ると、そこには江戸に残して来た筈の許嫁の姿があった。
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