暴君が治めるオリシャ国。
魔力を持つ「魔師」と、魔力を持たない「コスィダン」という、異なる二つの民族。
その魔師の生き残りの少女・ゼリィと王女・アマリの出逢いから壮大な物語が幕を開ける。
魔師であるだけで兵士達から嫌がらせを受けるゼリィやその仲間達の姿を読みながら、全米で多発しているアフリカ系アメリカ人に対する白人警官への過剰防衛、そして根が深い人種差別問題が背景に描かれていて、読みごたえがありました。
強さと反抗心、そして生きる力を持つ少女ゼリィや、世間知らずだったがゼリィと旅するうちに逞しく成長する王女アマリなど、個性的な登場人物が織りなすファンタジーにあっという間に夢中になりました。
気になるところで終わりましたが、続きが楽しみです。