この画像は
コチラからお借りしました。
「薄桜鬼」のオメガバースパラレル小説です。
詳しい設定については
コチラのページをご覧ください。
土方さんが両性具有です、苦手な方はご注意ください。
制作会社様とは関係ありません。
二次創作・BLが嫌いな方は閲覧なさらないでください。
その日、都内の一等地に建てられている高級ホテルの宴会場で、色とりどりの華やかな宝石を身に着けた女性達がランウェイを闊歩していた。
「今夜のショーの主役は彼女達ではなく、貴方の作品のようね。」
「お褒めのお言葉、ありがとうございます。これも全て、先生のお蔭です。」
「お礼なんて、いいのよ。あなたにはもう、教える事は何もないわね。」
ジュエリーデザイナー・大場葉子はそう言うと、一番弟子である土方歳三に微笑んだ。
彼が初めて手掛けたジュエリーショーは大成功を収め、その興奮が冷めやらぬ内に同じホテル内にある別の宴会場でパーティーが開かれた。
パーティーには、政財界の大物や芸能人などが集まり、華やかで喧騒に満ちたものとなった。
その主役である歳三は、一通り挨拶を済ませると喧騒に満ちたパーティー会場から抜け出し、人気のない屋外の喫煙所へと向かい、スーツの胸ポケットに入れていた煙草の箱から煙草を一本取り出すと、それを口に咥え、ライターで火をつけた。
「パーティー会場に居ないと思ったら、こんな所に居たのか、土方。」
背後から程良いバリトンの声が聞こえて来たかと思うと、誰かが歳三が吸っていた煙草を男が奪った。
「何だ、誰かと思ったらあんたか、芹沢さん。今更俺に何の用だ?」
「お前に会いに来たのは、お前を抱きに来たに決まっているだろう?」
男―芹沢鴨はそう言うと、歳三のうなじの匂いを嗅いだ。
「・・他の男の匂いはしないな。」
芹沢はそう言った後、口端を歪めて笑った。
にほんブログ村.