そらねこ様の
レビューを読んで、興味を持って近所の大型書店で購入しました。
古き良き時代の英国で、由緒ある英国貴族の家で父子二代にわたって執事として仕えたスティーブンスの物語。
物語には、執事という仕事がいかに困難か、品格を身につけるということがどんなことなのかが窺えます。
スティーブンスと女中頭であるミス・ケントンとの淡いロマンスも、情緒ある古典映画を観ているようでしたし、物語の隅々にまで英国の美しい風景も目に浮かんでくるような文章でした。
しかし、スティーブンスが新しい主人となったアメリカ人に対する皮肉が時折描かれていて、英国人から見たアメリカ人はこう見えるのか〜と思いました。
英国貴族と執事の、格式ある美しい世界をこの作品を通して垣間見たような気がします。