東野圭吾さんの新作。
前に単行本が出ていましたが、文庫化したので購入しました。
東野さんのミステリーは最初から犯人が分かっていて、それをどうやって警察の目から逃れるかという心理戦が巧みなんですが、今回のは1ページ捲る毎に犯人側の心理状態が追い詰められてゆく描写がリアルにえがかれていてよかったんですが、ラストは少し呆気なくも、悲しいものでしたね。
作品に登場していた主人公の母親が可哀想でした。
少子高齢化が進み、介護問題が深刻化しつつある中、この作品に出てきたような家族は何処にでもいそうな気がして怖いです。実際に、介護疲れで殺人事件が起こり、それが新聞やニュースを賑わす世の中になっているからね・・。