「天上の愛 地上の恋」二次創作小説です。
作者様・出版社様とは一切関係ありません。
男性妊娠要素あり、苦手な方はご注意ください。
二次創作・BLが嫌いな方はご覧にならないでください。
「おはよう、アルフレート。」
「おはようございます、ルドルフ様。」
ウィーン市内にあるハプスブルク建設本社ビルの中にあるオフィスで、アルフレート=フェリックスは、上司であり恋人であるルドルフ=フランツ=カール=ヨーゼフにそう挨拶すると、彼の前を通り過ぎようとした。
「今日は、残業だ。お前とわたしの二人きりだけで。」
ルドルフはそう言ってアルフレートに耳打ちすると、自分のデスクへと戻った。
「アルフレート、まだ残っているのかい?」
「うん・・明日までに終わらせたくて。」
「余り無理するなよ。」
「わかった、テオドール、お疲れさん。」
「お疲れ。」
同僚で友人のテオドールが出て行くと、アルフレートは溜息を吐いてモニターの方へと向き直った。
「まだ残業しているのか?」
「ルドルフ様・・」
突然誰かに抱きつかれ、アルフレートが背後を振り向くと、そこには自分に笑顔を浮かべているルドルフが立っていた。
「こんな時間まで残っていて大丈夫なのでしょうか?」
「何を言っている、お前とわたしの二人で残業しようとさっき言っただろう?」
ルドルフはそう言うと、口端を上げて笑った後、アルフレートの唇を塞いだ。
「駄目です、こんな所で。」
「キスだけで感じているのに?」
ルドルフの指先が、アルフレートの下肢へと伸びた。
「あっ」
敏感な部分を触られ、アルフレートは思わず声を出してしまった。
ルドルフはにやりと笑った後、アルフレートのズボンのジッパーを下ろし、彼のものを口に含んだ。
「やめてください・・」
「感じている癖に。」
ルドルフはそう言うと、再びアルフレートのものを咥え、激しくそれを吸い上げた。
「あぁ~!」
アルフレートは白い喉を仰け反らしながらそう嬌声を上げると、ルドルフの口の中に欲望を迸らせた。
「随分と溜まっていたんだな。」
「ルドルフ様・・」
熱で潤んだ翡翠の瞳で自分を見つめるアルフレートの黒髪を、ルドルフは優しく梳いた。
そして、そっとアルフレートの左頬についた傷を撫でた。
「お前には、済まない事をしたな・・」
「昔の事はいいのです。ルドルフ様、抱いてください。」
「ここじゃ狭いから、場所を変えようか。」
ルドルフがそう言ってアルフレートを連れて行ったのは、全面ガラス張りの会議室だった。
「こんな所じゃ、恥ずかしいです。」
「別に誰も見ていないからいいだろう?」
ルドルフはアルフレートの華奢な身体をガラスに押し付けると、自分のもので彼の濡れた蕾を奥まで貫いた。
「駄目、こんなの・・」
「そう言っている癖に、感じているじゃないか?」
「言わないで・・」
ガラスの向こうには、美しいウィーンの街が広がっている。
夜はこの通りは人気がないとはいえ、こんな姿を誰かに見られる可能性は高い。
そんな危機感と快感がないまぜになって、アルフレートはいつしか興奮していた。
「アルフレート・・」
「ルドルフ様・・」
ルドルフの左手の薬指に光る指輪を、アルフレートは見ないふりをして彼の手を握った。
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