次々と殺される元同級生。
北欧ミステリーとして読みごたえがあるのですが、登場人物の名前が覚えにくかったです。
この事件の裏にあるのは、学生時代にファビアンのクラスで起きた残酷ないじめ。
いじめの加害者に対する復讐殺人で、途中である人物の日記の文章が出てきて、犯人の物なのかな?と思いながら読み進めていたら、日記の持ち主は意外な人物でした。
ファビアンの家族にも問題が発生しましたが、それもいじめ絡みのものでした。
いじめの加害者は過去にした行いを忘れるけれど、被害者は加害者達にされた事を忘れない。犯罪者になるのは駄目ですが、加害者達に復讐してやりたいという犯人の気持ちはよくわかりました。
だから、いじめの復讐をテーマにした小説や漫画を読むと、復讐の鬼と化した主人公を応援したくなってしまいます。
ステファン・アーンヘムの作品を初めて読みましたが、テレビドラマの脚本家としつ活躍していただけあってか、物語がまるでサスペンスドラマのように頭の中で映像が浮かび上がってきました。